これまでのあらすじ
『病迷悪夢』
「………っぐ………えっぐ………何処に……ぃ………るの……?」
帝斗の目線の先にいるのは、幼き烈華の姿
「………ッ………」
話し掛けようにも、足が動かない
寧ろ、引いて行っている
____________
過去に行った場合、決して人と干渉してはならない
些細な事で、歴史は改変してしまう
些細な歴史の動きで、誰かが生き、誰かが死ぬ運命に変わる
此れ程迄に恐ろしい事はあるのだろうか
歴史は改変してはならない
若し過去に飛んだ場合は、霊体と同じ様に。否、存在も其の場に無い様にしなくてはならない________
………………
____________
馬車の中でメアが話した事を思い出す
過去の世界で、其の時代に生きる人と接してはならない
だから、接しようにもそうする事が出来ないのである
____抑も、此の過去は誰の過去なのか
誰の過去に踏み込んだのか
其れは、塔で三世石に最初に触れた者である
三世石に最初に触れたのは誰か?
________帝斗だ
「……っぅ………うぇぇ………おねぇ………ちゃん……」
「…………ッ、クソッ……!」
離れた場所から烈華を見る帝斗
見守る事しか出来ない自分に苛立つ
「………だいじょうぶ?」
「っぇ…………だ、だれ…?」
一人の小さい少年が、烈華に話し掛ける
「………?
…………ッ!?」
其の少年を見て、目を見開く
____あれは…………あの子は……………
僕……!?____
そう、其の少年は、帝斗の幼き日の姿であった
____そう言えば、昔……泣いてたレイさんに話し掛けたんだっけ………。
其の後、何をした……?____
過去の記憶を漁る
と、幼い帝斗がある行動に出た
其れは…………____?
*
*
*
「………ウェアウルフ、だと?」
ウェアウルフ____人狼
別名は狼男、ワーウルフ等と言われている、伝説上の怪物
狼の耳が生え、尻尾が生え、全身が体毛で覆われている
触ったら、もふもふしてそう
兎に角、悪夢の住人に、狼の要素が備わってしまった
狼は跳躍力が高く、足の速さは最高時速70㎞という速度
また、噛む力は約180㎏と、一度噛まれたら離すのは難しい程に噛む力が強い
然しそんな狼____否、人狼でも苦手な物はある
____銀である
然し、銀製のモノなど影裏は持っていない
何せ彼は体術勝負を主とし、武器は使わないから
影裏は、其の事を理解している模様
____チ、厄介な事になったな………。
メアから聞いた、人狼の弱点の銀は持ってねぇし…………。
…………然も狼はスピードもパワーも何方も持ち合わせている。
……………本気勝負、と行くか____
実は今まで、本気ではなかった
本気を出す程でもなかった
然し、相手もパワーアップして来た以上、油断してはならない
油断禁物
「ハハハッ、やっと本気を出せた…………。此れが俺の素の実力だ。
どうだ?遣られっ放しなのもつまらないし、遣りっ放しなのもつまらないだろう?」
クツクツと笑いながら、影裏に問い掛ける
「嗚呼、非常につまらなかった」
其の言葉を聞き、嬉しそうに、そして更なる狂気を浴びて目を見開き、口角を三日月の様に鋭くさせる
「ハハ、実は話が分かる奴だったんだな。其れなら事が進むのは早くなった。有難いよ。
さァ、第二部の始まり____
____だッ!!」
跳躍力を生かし、一気に影裏に接近するトワイライト
狼化した腕で、斬りかかる
指先には鋭い爪
「____ッ、フン!!」
「……ッ!」
爪が、影裏の左頬を掠る
頰から、血が僅かに垂れる
「………ッチ」
一度引き、頰の血を腕で拭う
____…………不味いな、理性が今の攻撃で一瞬飛んだ____
トワイライトの推測通り、影裏の理性は徐々に削れて来ている
____理性が無くなる前に、倒さなければ
「…………ッ……スゥ…………
……………ハァ……………ッ……」
深く息を吸い、吐く
理性をもう一度保ち直す
「…………ッ」
キッと、トワイライトに狙いを定めた
其の目には微かに殺意が、宿っていた
*
*
*
タッタッタッタッ………
「ちょ、一寸待って………!」
走る4人
然し、銃菜一人遅れている
「銃菜………大丈夫?」
「は、走るのは………余り慣れてないの………」
一度止まって、肩で息をする
「あ、そ、そっか………。でも、牛丼屋に居たあの二人は"人間狩り"だと言っていた。然も衣装を見て、あの二人は私達と同じ、現在夢世界に居る人間………否、人間狩りって言ってたから悪夢の住人かな?………取り敢えず、夢世界に居る人間で、今此処に居るのは私達だけ。
…………ターゲットは、確実に私達だよ」
刀子が、何時もより少し低いトーンで言う
「"人間狩り"だなんて…………物騒な奴等も居るもんだな」
「まあ私達、未だ此処に来て少ししか経ってないしね………。…………銃菜、大丈夫?」
「ハァ………ハァ………ッ…………だ、大丈夫」
「………無理しないで、此処で倒れたら大変な事になる。
………………然も嫌な事に、奴等、もう私達に気付いてる」
チラリと牛丼屋を見る小夏
「…………………。
…………………一寸ジッとしてろ銃菜」
「………えっ、何………きゃぁっ!?」
槍児が銃菜に近寄った方思えば、ひょいっと抱き抱える
「………っお、軽っ。……………此れで良いか?」
「おおっ、ナイス槍児!…………じゃあ、早くメア達に合流しないとね」
「嗚呼」
「走るよ!!」
再び、走り出す
「………………少人数、四人か」
「ん〜、未だ詠海と合流してないけど、如何する?」
「奴等を詠海の居るところに引き寄せる。多分、詠海の居るところににも十二騎士は居る。
…………三人で纏めて、一気に倒す」
牛丼屋から出て来ていた白夜と朧
屋根の上で、走っていった四人を見下ろしていた
帝斗の目線の先にいるのは、幼き烈華の姿
「………ッ………」
話し掛けようにも、足が動かない
寧ろ、引いて行っている
____________
過去に行った場合、決して人と干渉してはならない
些細な事で、歴史は改変してしまう
些細な歴史の動きで、誰かが生き、誰かが死ぬ運命に変わる
此れ程迄に恐ろしい事はあるのだろうか
歴史は改変してはならない
若し過去に飛んだ場合は、霊体と同じ様に。否、存在も其の場に無い様にしなくてはならない________
………………
____________
馬車の中でメアが話した事を思い出す
過去の世界で、其の時代に生きる人と接してはならない
だから、接しようにもそうする事が出来ないのである
____抑も、此の過去は誰の過去なのか
誰の過去に踏み込んだのか
其れは、塔で三世石に最初に触れた者である
三世石に最初に触れたのは誰か?
________帝斗だ
「……っぅ………うぇぇ………おねぇ………ちゃん……」
「…………ッ、クソッ……!」
離れた場所から烈華を見る帝斗
見守る事しか出来ない自分に苛立つ
「………だいじょうぶ?」
「っぇ…………だ、だれ…?」
一人の小さい少年が、烈華に話し掛ける
「………?
…………ッ!?」
其の少年を見て、目を見開く
____あれは…………あの子は……………
僕……!?____
そう、其の少年は、帝斗の幼き日の姿であった
____そう言えば、昔……泣いてたレイさんに話し掛けたんだっけ………。
其の後、何をした……?____
過去の記憶を漁る
と、幼い帝斗がある行動に出た
其れは…………____?
*
*
*
「………ウェアウルフ、だと?」
ウェアウルフ____人狼
別名は狼男、ワーウルフ等と言われている、伝説上の怪物
狼の耳が生え、尻尾が生え、全身が体毛で覆われている
触ったら、もふもふしてそう
兎に角、悪夢の住人に、狼の要素が備わってしまった
狼は跳躍力が高く、足の速さは最高時速70㎞という速度
また、噛む力は約180㎏と、一度噛まれたら離すのは難しい程に噛む力が強い
然しそんな狼____否、人狼でも苦手な物はある
____銀である
然し、銀製のモノなど影裏は持っていない
何せ彼は体術勝負を主とし、武器は使わないから
影裏は、其の事を理解している模様
____チ、厄介な事になったな………。
メアから聞いた、人狼の弱点の銀は持ってねぇし…………。
…………然も狼はスピードもパワーも何方も持ち合わせている。
……………本気勝負、と行くか____
実は今まで、本気ではなかった
本気を出す程でもなかった
然し、相手もパワーアップして来た以上、油断してはならない
油断禁物
「ハハハッ、やっと本気を出せた…………。此れが俺の素の実力だ。
どうだ?遣られっ放しなのもつまらないし、遣りっ放しなのもつまらないだろう?」
クツクツと笑いながら、影裏に問い掛ける
「嗚呼、非常につまらなかった」
其の言葉を聞き、嬉しそうに、そして更なる狂気を浴びて目を見開き、口角を三日月の様に鋭くさせる
「ハハ、実は話が分かる奴だったんだな。其れなら事が進むのは早くなった。有難いよ。
さァ、第二部の始まり____
____だッ!!」
跳躍力を生かし、一気に影裏に接近するトワイライト
狼化した腕で、斬りかかる
指先には鋭い爪
「____ッ、フン!!」
「……ッ!」
爪が、影裏の左頬を掠る
頰から、血が僅かに垂れる
「………ッチ」
一度引き、頰の血を腕で拭う
____…………不味いな、理性が今の攻撃で一瞬飛んだ____
トワイライトの推測通り、影裏の理性は徐々に削れて来ている
____理性が無くなる前に、倒さなければ
「…………ッ……スゥ…………
……………ハァ……………ッ……」
深く息を吸い、吐く
理性をもう一度保ち直す
「…………ッ」
キッと、トワイライトに狙いを定めた
其の目には微かに殺意が、宿っていた
*
*
*
タッタッタッタッ………
「ちょ、一寸待って………!」
走る4人
然し、銃菜一人遅れている
「銃菜………大丈夫?」
「は、走るのは………余り慣れてないの………」
一度止まって、肩で息をする
「あ、そ、そっか………。でも、牛丼屋に居たあの二人は"人間狩り"だと言っていた。然も衣装を見て、あの二人は私達と同じ、現在夢世界に居る人間………否、人間狩りって言ってたから悪夢の住人かな?………取り敢えず、夢世界に居る人間で、今此処に居るのは私達だけ。
…………ターゲットは、確実に私達だよ」
刀子が、何時もより少し低いトーンで言う
「"人間狩り"だなんて…………物騒な奴等も居るもんだな」
「まあ私達、未だ此処に来て少ししか経ってないしね………。…………銃菜、大丈夫?」
「ハァ………ハァ………ッ…………だ、大丈夫」
「………無理しないで、此処で倒れたら大変な事になる。
………………然も嫌な事に、奴等、もう私達に気付いてる」
チラリと牛丼屋を見る小夏
「…………………。
…………………一寸ジッとしてろ銃菜」
「………えっ、何………きゃぁっ!?」
槍児が銃菜に近寄った方思えば、ひょいっと抱き抱える
「………っお、軽っ。……………此れで良いか?」
「おおっ、ナイス槍児!…………じゃあ、早くメア達に合流しないとね」
「嗚呼」
「走るよ!!」
再び、走り出す
「………………少人数、四人か」
「ん〜、未だ詠海と合流してないけど、如何する?」
「奴等を詠海の居るところに引き寄せる。多分、詠海の居るところににも十二騎士は居る。
…………三人で纏めて、一気に倒す」
牛丼屋から出て来ていた白夜と朧
屋根の上で、走っていった四人を見下ろしていた
続きを選択して下さい
筆者:Kd 読者:411 評価:0 分岐:1
物語の続きを書く
このストーリーの評価
Kd #0 - 17.09.04
すごく面白い☆
面白い展開に!!オラ、ワクワクすっぞ!!