これまでのあらすじ

『短編小説《自由》』
1章.短編小説《自由》読者948 評価4 分岐6
2章.ゴミクズの花読者679 評価3 分岐1
3章.サクラとタンポポ読者489 評価0 分岐1
4章.大きな木読者476 評価2 分岐1
5章.何度でも読者442 評価4 分岐1
6章.家族読者420 評価4 分岐1
7章.夢の中では読者343 評価4 分岐1
8章.花びらは私の命読者440 評価6 分岐1
9章.命の色読者426 評価3 分岐2
10章.知的で素晴らしい国王読者359 評価6 分岐1
11章.狂っている?読者336 評価6 分岐1
著者
投稿
読者
評価
分岐
谷みちる
17.01.07
264
2
1
姉の凪(なぎ)と弟の颯(そら)はいつも同じでした。
産まれるのも、話し出すのも、歩き出すのも、恋をするのも、恋が叶うのも、助からない病気にかかるのも、全て同じでした。
そして…
病気で亡くなるのも同じでした…。
                  終

凪と颯の母の凪子(なぎこ)がノートを閉じた。

「二人ともあんなに幸せだったのに…。ひとで亡くなるなら母親の私で良かったじゃない。どうして…どうしてあの子達が死ななきゃいけないのよ…。」

「もう過ぎてしまったことは変えられないんだ。」

父の颯文(そらふみ)が凪子をそっと抱きしめる。

「もうすぐお盆になるわね。あの子達の部屋を綺麗にして、迎えてあげましょう。」

「あぁ。そうだな。」

部屋を掃除していると、二人が大切に使っていた宝物箱が落ちてしまった。落としてしまった物を拾っていると、手紙が入っていた。そこには
お母さん、お父さんへ。
凪、颯より。
と書いてあった。手紙を開くと、

お母さん、お父さんへ
これは、凪と颯の二人で書いています。
凪からです。
私はもう長くないんだよね。お母さん達は私達の前では笑顔でいたけど、本当はお医者さんに長くないって言われてたんだよね。死ぬときって分かるんだよ。もっと生きたかったな。家族でご飯ずっと食べたかったな。病気になっちゃってごめんなさい。お母さんとお父さんと颯と私の家族で過ごせて楽しかったです!
颯からです。
僕も凪と同じで、長くないってわかってたんだ。もっと生きたかったし、家族で楽しく過ごしたかった。病気になっちゃってごめんなさい。凪とはいつも同じことばかり起こってたけど、まさか病気にかかるのも同じときになるなんてね。お父さん達は、急に僕達を失って悲しいと思う。でも僕達は、今まで同じだったんだから天国に行っても仲良く遊んでるよ!家族で過ごせて楽しかったです!
私達、僕達がいなくなっても笑顔でいてね!
凪、颯より

「二人とも立派に育っていたんだな。」

「私達も二人を見習って笑顔で迎えてあげましょう!」

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筆者:ルア  読者:498  評価:3  分岐:1

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このストーリーの評価

ルア #0 - 17/01/07
すごく面白い☆
いい話すぎる…(T_T)

谷みちる #0 - 17/01/07
毎回、命に関わる話になっちゃいますね。
時間があったらまた違う話書きます!

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谷みちる さんが投稿した リレー小説 「 凪と颯 」姉の凪(なぎ)と弟の颯(そら)はいつも同じでした。産まれるのも、話し出すのも、歩き出すのも、恋をするのも、恋が叶うのも、助からない病気にかかるのも、全て同じでした。そして…病気で亡くな…
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