これまでのあらすじ
『スピンオフ作品』
誰にも知られていない辺境の地に佇む屋敷。
そこの一室にて夢世界最大の『脅威』バクが何かを思案していた。バクは近くにいた部下に問い掛ける。
「…トワイライトとの連絡はどうなった。」
「はっ、搭に到着の連絡後一切ありません。おそらく過去に向かったものと思われます。」
「さすがに過去での連絡は不可能か…」
現在彼は自分にとっての『目の上のたんこぶ』である十二騎士団はトワイライトに任せている。しかし、連絡がこないとなるとどうにも手持ちぶさただ。
そこで彼はこの間にもう1つの『たんこぶ』を排除する事にした。
バクは二人の男女を呼び出した。片腕だけの大男と白衣を着た色白の女だった。
男は大きな声で笑い、女は表情も変えずにモノクルをつけ直した。
「ガーハッハッハ!ついに儂の番が回ってきたちゅーことじゃな!?腕がなるぜよ!」
「…『トワイライトの死亡報告がない』+『幻影の石がこちらにない』=『通常とは異なる命令がくる』と計算しました。」
「オオダチ、テイリ。お前たちを呼んだのは他でもない。
ジェラとモノンを始末してくるのだ。」
「なんじゃあ、十二なんちゃらーじゃないんか!…まぁええ、ジェラといえば上等な剣術の使い手、…剣術に生きる儂からすれば願ってもない好機!これはこれで楽しみぜよ!」
「『トワイライトからの連絡がない』=『時間に隙間が生じる』、これに+『ジェラとモノンの脅威度』をする事により『元夫人抹殺計画』が解として計算されたと推測。また、『我々の意見』<『Mr.バクの命令』により私の命令受諾率は100%です。早急に行動を開始します。」
二人はバクの命を受け、部屋を後にする。そこにバクが思い出したように付け加えた。
「おおそうだ、アイツもつれていけ。目には目を、歯には歯をだ。」
バクの屋敷に1つだけ、和室が異空間のように存在する。そこでは名無しが静かに正座していた。腰まである長い赤髪を二つにまとめリボンのように結んでいる、いつもより少しだけ大人びた印象を与えていた。それゆえに顔に残った傷痕が痛々しい。
そんな時が止まったかのような空間にオオダチとテイリが入り込んできた。名無しはゆっくりと目を開ける。
「よう死に損ない、おまんにバクの旦那からの言伝てぜよ。『オオダチ、テイリ共にジェラ達を始末せよ』じゃ。」
「拒否権の存在は0%。理解できますね?」
名無しは鉄扇を手に持ち、スカーフを首に巻くとゆらりと立ち上がった。
「…覚悟は出来ている。」
───────────
「ジェラ、モノン。お前たちに手紙だ。旅館カントからだぞ。」
同時刻、ジェラ達はギルドにて1枚の手紙を受け取っていた。差出人は旅館カントの一人娘、アタミだった。内容は従業員の慰安旅行のために遊園地のチケットをとったが余りが出たため一緒に来てほしいといったものだった。
「…ずいぶんとなつかれましたね、私達…」
「別にいいじゃん?悪い気はしないし、行こう行こう。」
──────────
旅館カントに併設された自宅の仏壇にクサツは手を合わせていた。
「聞いてくれよ、あの子に友人が出来たんだ。君そっくりで口下手だから心配だったけど…本当に安心したよ。君も向こうで喜んでいるだろう?…ユフイン。」
クサツは仏壇に飾ってある写真に声をかける。写真には若い頃のクサツに赤ん坊のアタミ、そして
アタミを抱え名無しが微笑んでいた。
そこの一室にて夢世界最大の『脅威』バクが何かを思案していた。バクは近くにいた部下に問い掛ける。
「…トワイライトとの連絡はどうなった。」
「はっ、搭に到着の連絡後一切ありません。おそらく過去に向かったものと思われます。」
「さすがに過去での連絡は不可能か…」
現在彼は自分にとっての『目の上のたんこぶ』である十二騎士団はトワイライトに任せている。しかし、連絡がこないとなるとどうにも手持ちぶさただ。
そこで彼はこの間にもう1つの『たんこぶ』を排除する事にした。
バクは二人の男女を呼び出した。片腕だけの大男と白衣を着た色白の女だった。
男は大きな声で笑い、女は表情も変えずにモノクルをつけ直した。
「ガーハッハッハ!ついに儂の番が回ってきたちゅーことじゃな!?腕がなるぜよ!」
「…『トワイライトの死亡報告がない』+『幻影の石がこちらにない』=『通常とは異なる命令がくる』と計算しました。」
「オオダチ、テイリ。お前たちを呼んだのは他でもない。
ジェラとモノンを始末してくるのだ。」
「なんじゃあ、十二なんちゃらーじゃないんか!…まぁええ、ジェラといえば上等な剣術の使い手、…剣術に生きる儂からすれば願ってもない好機!これはこれで楽しみぜよ!」
「『トワイライトからの連絡がない』=『時間に隙間が生じる』、これに+『ジェラとモノンの脅威度』をする事により『元夫人抹殺計画』が解として計算されたと推測。また、『我々の意見』<『Mr.バクの命令』により私の命令受諾率は100%です。早急に行動を開始します。」
二人はバクの命を受け、部屋を後にする。そこにバクが思い出したように付け加えた。
「おおそうだ、アイツもつれていけ。目には目を、歯には歯をだ。」
バクの屋敷に1つだけ、和室が異空間のように存在する。そこでは名無しが静かに正座していた。腰まである長い赤髪を二つにまとめリボンのように結んでいる、いつもより少しだけ大人びた印象を与えていた。それゆえに顔に残った傷痕が痛々しい。
そんな時が止まったかのような空間にオオダチとテイリが入り込んできた。名無しはゆっくりと目を開ける。
「よう死に損ない、おまんにバクの旦那からの言伝てぜよ。『オオダチ、テイリ共にジェラ達を始末せよ』じゃ。」
「拒否権の存在は0%。理解できますね?」
名無しは鉄扇を手に持ち、スカーフを首に巻くとゆらりと立ち上がった。
「…覚悟は出来ている。」
───────────
「ジェラ、モノン。お前たちに手紙だ。旅館カントからだぞ。」
同時刻、ジェラ達はギルドにて1枚の手紙を受け取っていた。差出人は旅館カントの一人娘、アタミだった。内容は従業員の慰安旅行のために遊園地のチケットをとったが余りが出たため一緒に来てほしいといったものだった。
「…ずいぶんとなつかれましたね、私達…」
「別にいいじゃん?悪い気はしないし、行こう行こう。」
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旅館カントに併設された自宅の仏壇にクサツは手を合わせていた。
「聞いてくれよ、あの子に友人が出来たんだ。君そっくりで口下手だから心配だったけど…本当に安心したよ。君も向こうで喜んでいるだろう?…ユフイン。」
クサツは仏壇に飾ってある写真に声をかける。写真には若い頃のクサツに赤ん坊のアタミ、そして
アタミを抱え名無しが微笑んでいた。
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筆者:ハゴ 読者:373 評価:0 分岐:1
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このストーリーの評価
ハゴ #0 - 17.09.13
![](http://mincomu.dojin.com/sns/~image/userNoImg.png)
クサツとアタミ、名無しとの関係は病迷悪夢の設定のほうに上げます。