『カゾクノアイ』

いつから俺はここにいたんだ？ 過去の嫌な夢から目覚めた颯は、白い部屋の中を見回した。ドアがある。薬っぽい匂いがする。気持ちが悪い。颯は少し迷ったが、ドアを開けた。 するとそこに
は、颯の母と妹がいた。「母さん、雪,,,どうしてここに？」「は？何言ってんの？あんた誰？」雪が言った。(どういう事だ。。。？雪は俺のことを忘れちまったのか？)「いや、雪、お前こそ何言ってるんだよ。俺だよ、お前のお兄ちゃんだよ！」「え？なんで私が雪って名前だって知ってるの？怖いんですけど」 話にならない。と颯は思った。颯は雪を覚えているのに、雪は颯を覚えていないようだ。母も、颯と雪を覚えていないが、雪は母も覚えていないようだ。『一体どういう事だよぉおお』颯は母も雪も覚えているのに、雪も母も、自分を覚えていないなんて,,,


それから話し合ったが、結局雪も母も、颯が家族だと信じてくれなかった。

何日経ったのだろうか。いや、一時間も経っていないのかもしれない。しかし、颯は疲れきっていた。この部屋から出たい。今すぐ脱出して、もとの生活に戻りたい。しかし、自分を家族だと信じてくれない人達と力を合わせて脱出することは不可能に近い。

はぁ... あれ？おかしい、何かがおかしい。俺は何かを忘れてしまっている ような気がする。しかし、何かは分からなかった。でも、それを思い出せれば、ここから脱出できる。そんな気がするのだった。

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