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私が目を閉じた日から

ゲッター # - 14.05.14 00:42
今日がこいしの日なので、一足早くに小説とこいしのイラストを書いてみた。
内容はよく分からないかもしれませんが。とにかく頑張って書いてみました。

レスポンス


シャンハーイ #103 - 14.05.14 17:16
地霊殿EXなのかー

くそっ…自分が公開しづらくなったぜよw


ゲッター # - 14.05.14 00:45
執筆終了。
では寝ますw


ゲッター # - 14.05.14 00:44

 誰にも気づかれない。
 私にはそういう能力が備わっている。

 だから私は強い、無敵。
 だって分からないんだもの、当然でしょう?

 どこかの姉とは違って、私は心を読む能力を捨てて、誰からも分からなくなるチカラを手に入れた。
 なのにいつも泣いている、悲しんでいる、そんな人が身近にいる。
 それは、お姉ちゃんだ。
 どうして?
 どうして、悲しい顔しているの?
 私を見てどうしてそんな顔するの? 哀れに見てくるの?
 はっきり言って迷惑。
 
 ……ほらまたそんな顔してる。
 だから私は姉から逃げるの。

 お姉ちゃんは心を読める。だからみんなから嫌われ者だ。
 疎まれている、邪魔者と思われている。
 だから私はそんな姉と喧嘩した。
 
 私はお姉ちゃんのように嫌われ者になりたくない

 この一言で、私は姉と同じチカラを捨てる決意をした。
 こんな能力があるから皆から嫌われる。
 私はイヤだ。
 嫌われるのなんて。
 それならいっそのこと、目を閉じればいいんだ。
 閉じればいい。
 
 トジレバナニモミエナイナニモカンジナイ
 
ほら、楽になれた。

 無意識になれば何もない。
 
 無敵でしょう?
 強いでしょう?
 だって、誰からも見えないだもん。
 褒めてよ。
 褒めてくれないの?
 ……何でよ。
 お姉ちゃんの馬鹿。
 そう言って私は逃げる。
 また、けんかしちゃったな。
 私の心が、ちくりと痛んだ。


「でも、今の状態が、本当に幸せなのか?」
 姉の事を知る人間は、突然現れて私にそう言う。
 名前は霧雨魔理沙だっけ?
 黒い服に金髪が印象的な人。
「放っておいてくれませんか? 私は一人になりたいの」
「待てよ、お前はそれで良いのか? 誰からも気づいてもらえないことに」
 彼女はしつこい。後から私の後ろについて来る。
 説教するつもり?
 いい加減腹が立つ。
「……食うわよ?」
「やってみろ」
 魔理沙は笑っているが、目は笑ってない。
「私にどうしてもらいたいの?」
 私は問う。
 人間は言う。
「お前をさとりの所へと連れて行く」
 魔理沙は帽子を取り、中からキラリとした物を取り出すのを見た。確かあれは彼女の武器だっけね。
 なるほど、そういうことか。
 私はこの人間との弾幕ごっこをするかもしれないと思った。
 だから一つ聞いておこう。
「もしかしてお姉ちゃんに頼まれた?」
「さぁて、な」
 そのすまし笑いを消してやろうと思った。
 私と魔理沙の弾幕ごっこは開始される。
「表象「弾幕パラノイア」!」
「魔符「スターダストレヴァリエ」!」

 ぶつかり合う双方の弾幕。
 戦いは激化し、お互い一歩も引かない。

 しかし。


 結果は残酷な物だった。

「う……、くっ!」
 私の膝が付く。
 対して、目の前の魔理沙は涼しい顔をしていた。
 負けた。
 なぜ? どうして私は勝てない。
 実力差なのか、それに打ちのめされる。
「さてと。じゃあお前をさとりの所に連れていくかな」
「イヤだと言っても、連れていくんでしょ?」
「まぁな」
 にかっと笑う魔理沙。
 私はスカートに付いたほこりを払い、帽子をかぶり直す。
 正直、私は姉の所には帰りたくない。
「お前、今家には戻りたくないって思っているだろ?」
 前を歩く魔理沙は振り返って言う。
「……」
「図星だろ。顔に書いてあるぜ」
 なんなんだろう、この人間は。
「さとりがな、お前のことをすごく心配していたんだぜ?」
「心配?」
「そうさ。あいつものすごく悲しい顔して、危険が満載の魔法の森にまで来て私に頼んだんだ」

 こいしを、あの子を連れて帰ってきて。私はこいしに謝りたい。

「お姉ちゃん。そんなことを言っていたんだ」
 私は、どこか間違えていたのかもしれない。後悔の念が強くなっていく。

 地下に潜り、それから旧都を歩きそれからして私の家、地霊殿が見えてくる。その玄関の前に多くの地底人がいて、魔理沙と共に歩いてくる私を見て、道を左右に開けた。
 そしてその道の向こうに姉、さとりが佇んでいた。私を見るなり、急に泣きそうな顔をしてこっちに近づいてくる。
「ごめんなさい」
 姉は私に抱きついて、謝った。
「おねえ、ちゃん。なんで泣いてるの……?」
 分からない。謝るのは私の方なのに。
「あなたのことを、何一つとして理解することができなかったから。だからこいし、あなたは怒ったのよね」
「そうよ、お姉ちゃんがあまりにも哀れだしかわいそうだと思った。だから私は心を読めて嫌われることがイヤだった。お姉ちゃんのようになりたくないから」
「そう……」
 私の告白を聞いて、姉は切なそうな表情でうなだれる。
「でもね」
 姉はピクリと反応して私を見る。
「お姉ちゃんが私のことをとても心配してくれているのが分かったから、許してあげようと思ったんだ」
 そう言って私は、ここに連れてきた魔理沙を見た。姉も彼女を見る。魔理沙はおすましがおでいて、私と姉は笑う。

 暗い地底だけど、明るい笑いがそこだけを明るく照らしているようだった。
                                                            終。


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