饒舌な探検家の、ちょっと軽めなコーヒーブレイク
 昨年、
「空白の五マイル」で、
ノンフィクション関係の賞を総なめにした、
角幡唯介(かくはたゆうすけ)の、
第一エッセイ集である。
と同時に期せずして、
<いまどき>の探検家・冒険家の実像を、
ある意味で自虐的にすら解剖して見せた、
<探検家生態読本>ともなっていることは、
予想外の収穫と言えよう。

 角幡唯介は、
頭がよい。
「空白の五マイル」での、
あのトリッキーですらある全体の構成を見れば、
それは先刻ご承知のことと思うが。
加えて、
極めて饒舌な人である。
それは、
本書にもよく現れている。
このふたつが、
これまでの冒険家・探検家と言われた人々と、
大きく違うところなのだ。

 その<いまどき>の冒険家にとって、
冒険や探検は、
以前のものとは違った種類の、
極めて困難な試みであり、
かつまた、
あくまでも私的なレヴェルで展開されてこそ成立する事柄である。
そして職業としてノンフィクション作家と兼務することには、
ある種の胡散臭さがつきまとうというもの言いには、
なるほどと納得するところが大である(それを具体的に書いてしまえば、
本書の骨格のあらかたを言ってしまうことになるので、
あえて抽象的な表現にとどめておこう)。

 この本の<肝>は、
多少とも自虐的に、
饒舌ゆえにかなり丁寧に、
自らを解剖して見せた、
まさにその部分にある、
と見たのだが…。

 それでも、
8本のエッセイの最後に置かれた<グッバイ・バルーン>では、
自らの冒険ではなく、
熱気球による太平洋横断を試みて行方不明となった神田道夫氏の、
悲壮な出発の情況をレポートして、
冒険家・探検家なる存在の根底にある、
未知なる領域へと突き進まざるを得ない、
どうしようもなさ、
厄介さに光をあてて秀逸である。
何故ならそれは、
角幡氏自身の内深くにあるものと、
はっきりとリンクしているのだから。

 角幡唯介と彼の書いたものに、
多少とも関心を持った人ならば、
読んで損はない1冊だろう。
ただし感じとしては、
フリークライミングを趣味にでもしているような、
若い友人のひとりと、
表参道あたりのカフェテラスで久しぶりにあって、
コーヒーでも飲みながら、
これまでのことをあれこれ聴いているといった、
あくまでも軽い、
気楽なのりなのだ。
それも決して、
悪くはない。
そんな時間は、
角幡氏にも、
読む人たちにも、
ほっと一息つける時なのだから。

 
 
探検家、36歳の憂鬱

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