重量感が気になるものの良く飛びます

同社のWACOと同じくAirwing（JP製造）の機体だったので、
やっぱり重くて鈍重でした。

　翼面荷重が大きいため、
揚力を稼ごうと強いカンバー型の主翼を採用して補っています。

　通常ならこの型の主翼は空気抵抗が大きくなり迎え角に対する失速特性が悪化するのが常なのですが、
この機体はSpitfireと比べ失速特性は非常に優秀で、
失速しても大きな姿勢変化を起こしません。

　スローフライをする上で、
失速限界域における姿勢変化は非常に重要な要素で、
失速と同時に下を向いてしまう機体はとても回復が難しいのですが、
本機は殆ど姿勢を崩さないのでスロットルだけで回復が可能です。
これはすごい。

　ただし、
推力が不十分でペラで引っ張ることができないので完全失速は立て直せませんが、
ギリギリ近辺での失速抑制はとても容易でスローフライも着陸も肩の力を抜いて楽しくできました。

　悪い点としては、
3軸ジャイロ、
通称「３G」です。
補正介入によって操縦者の意図した操作を阻害することがあって、
新型機は煮詰められてない感が
否めませんでした。

　旧NE製のP51の方がジャイロの特性は上に感じます。
あちらのジャイロは操舵中のチャンネルには、
ほぼ完全に介入してこないため違和感を感じませんが、
新型WE製は0.5秒くらいディレイして介入してきやがる（しかもかなりアグレッシブに）ので、
一瞬操作が効かなくなったように感じてパニックに陥ります。

　おそらくループのようなシーンは操舵に大きな変化がないために、
操舵中でも介入を始めるのでしょうが、
ある一定量舵を切ってたら補正は入れないでほしいです。
この重い機体で凝ったマニューバはそもそも出来ないのですから。

　・・・とはいえ、
モデリングは大変良いです。
私の機体のように「大外れ」もありますが、
きちんと整っていればディスプレイモデルにも耐えうる美しさ。

　失速特性の悪さからくる着陸の難しさで初心者にはちょっとお勧めしずらいのですが、
カッコイイ機体ですので、
コレクションに１機いかがでしょう
か？

　https://www.youtube.com/watch?v=0hrQSvdAUlQ