生命と再生の仕組みの「今」を語る

生物学、
生化学レベルでの常識が激変しつつある。

社会問題としての考察に始まり、
日常、
私達がメディアを通して耳にする医療／科学技術／研究成果を紐解き、
それらが不妊や老化の常識をどう変えるのか。

本書は、
不妊治療や産婦人科に縁のない方にも、
生命科学による人類進化の理解と、
現代医療を変える可能性のある発見の数々を分かりやすく説明しています。

例えば、
人間の遺伝子が生きている間にも変化してしまう仕組みや、
ある特殊な才能を発揮する人たちが珍しい遺伝子による特異体質であるという見解、
遺伝子発現にも環境因子の他、
体験や感情、
脳の機能が影響するなど。


別の本によると、
「人間は、
自分の体内システムを体外に再現する」のだそうです。

音楽が数学的なのも、
語学とDNAに共通点があるのも、
驚くべきかどうか？
もしかしたら、
それこそが人間の限界なのか？
私は疑問がつきないまま、
生命、
生命科学のメカニズムや神秘に改めて感激しつつ読み終えました。


私は生物学を愛し、
医療の分野で過すうちに自らも疑問を持ち続けている一人です。

科学は完璧なものではありませんし、
そこから生まれる技術にも限界がありますね。

しかし、
今日の科学をなるべく詳しく理解して共有することは、
これからの時代へ希望を持つことでもあると思います。

そうした意味で、
将来に希望を持ちたい方に、
お勧めします。