葬られた「第二のマクガバン報告」（下巻） の感想

本書の内容に関しては他のレビュアーの方たちが詳しく紹介してくれているので今更なので書きませんが、本書は、内容が理解できる方（文章も平易で中学生以上であれば理解可能と思われます）は必ずいちどは読まなければならないと思えるほど重要なものだと感じています。

そして、この内容を頭から信用するのではなくて、読んだそれぞれの人が・・・信じられない、とか自分は肉中心の食生活を変えないとか、もう二度と動物性のタンパク質は取らないとか、牛乳は飲まない、とかそれぞれの判断を下すべきもので、ほんとうに今後の生き方に関わる重要な情報が書かれていると思います。

ただ、問題はすべての人が読むためには本書が高額すぎること。
上中下の三冊で5,670円はこういった書籍の内容としてはどうかな？と思います。
読みやすいように意図してやっているのだろうとは思いますけど、文字が大きすぎ行間も取りすぎに感じられ、読書好きの人にとってはむしろ読みにくいように思えます。
内容を間延びさせて三分冊にしているという印象しか持てません。

ハードカバーでなくていいので、ソフトカバーで文字行間をもっと平均的に詰め、上下二分冊にして合計価格を三千円弱くらいにできたら、もしくは短期の内に安価な文庫本として発売されれば、もっと読む人が増えるのではないかと思われ、そのあたりがちょっと残念です。
どちらにしても本書に少しでも興味があれば、自分を救うためにも手に取って読むべきでしょう。
同様の傾向を持った書物はずっと以前より多数存在していますし、読んできましたが、近年の詳細なデータをもとにした内容であることを考えると、その説得力は現在、本書が群を抜いていると思われます。

当方は以前より動物性タンパク質は魚介類のみを摂る、いわゆるペスコ・ベジタリアンでしたが、本書を読んでからは魚介類もやめ、ほぼビーガンのようになりました。
ただ、実生活（普通の会社員）で完全な菜食主義を実践するのはたいへんに困難なので、自分なりにルールを決めて、できるだけ動物性タンパク質を取らないような生活をしています。