これまでのあらすじ
『人外の森へようこそ』
ルーク「そうか、ローレライ…うんいいよ、こっちにおいで」
手を引かれて、歩いてゆく。
途中でたくさんの動物に出会った。彼らは、ドラゴンの彼に警戒せずに近寄ってくる。
そして、セレナにも。人懐っこく寄ってくる動物たちにも、心が癒される。
セレナ『とてもあたたかい。それに可愛いです』
動物たちに頬を舐められながら、セレナはルークにメモを見せた。
ルーク「ふふ、だよね~。ボクもみんなに癒されたんだ…」
遠い日々を見つめる瞳。彼にも何かあったのだ。セレナは直感でそう感じた。
やがてとても澄んだ湖についた。セレナは湖のほとりに座った。
ルークが静かに語りだす。
ルーク「…ボクにも、友達が居たんだ。人間の少女でね…」
ルーク「くそが!人間め…」
ルークは、人間の狩人に重傷を負わされていた。なんとか森に駆け込んだが、死にかけている。
翼が切り裂かれ、血が滴る。痛みは増し、意識は朦朧としている。
ルーク「俺はまだ、死ぬわけにはいかねぇ…!」
生きてやる。だが、身体は言うことを聞かない。
ルークはそのまま目を閉じた。
?「わあっ、人が倒れてる!」
その声で目が覚めた。人間のにおい。
ルーク「う…」
目を開ける。声の主は16程の人間の少女だった。
少女「あ、だ、大丈夫?待って、すぐに…」
ルーク「うるせぇ!こっち来んな!」
少女はルークを見つめた。
少女「どうして?だって」
ルーク「いいから来んな、目障り、だ…」
ルークはそこまで言うと、気を失った。
次に目が覚めると、夜だった。少女が隣に座っている。身体はすっかりきれいに治っている。
ルーク「お前、なんで居るんだよ?帰れよ、人間だろ?」
少女「あなた誰?いくつ?」
ルーク「…ルーク・レオナルド。…歳は55くらいだと思う」
少女「そうなんだ。私はレン・アーク。16歳」
ルーク「なんでここに?」
レン「…私ね、不思議な力があるの。怪我とかすぐに治せるの。でも、みんな私を不気味がる。だからよく森にくるんだよ」
正直、最初はどうでもよかった。
でも、毎日来ては遊んだりしていく少女に、興味がわき始めた。
話すうちに敵意も無くなり、いつしかふたりは恋に落ちていた。
レン「それでね、その花を…」
楽しげに話すレンの腕や足に痣があるのに気がついた。
ルーク「ねえ、それどうしたの?」
痣を隠すレン。ルークが心を読むと、レンの気持ちが流れてくる。
ルーク「今まで隠してたの?治してたの?」
レン「…ごめんなさい。私、虐められてるの。でも、平気だから!」
ルークはその日、レンを森の外まで送っていった。それがよくなかった。
次の朝、森が燃えていた。ルークは胸騒ぎがし、村へ飛んだ。
…レンが、捕まっている。ルークはドラゴンの姿を現して、村を襲った。
村人「くそ、やはりこの女は魔女だ!燃やせ!」
ルーク「やめろ!人間!」
レンが微笑む。
レン「ルーク。私ね、ちゃんと村人と契約したから。この村では、契約を破れないわ。森に近づかないって、契約させたから。もう、大丈夫だから。あなたは罪を犯さないで」
レンが炎に包まれる。
レン「ル、ルーク!ああっ、あのね、私、楽しかったよ」
そこからの記憶は無い。気がつけば、村は無くなり、森は燃えていなかった。
ルーク「ボク、独りになってしまって。でも、キミみたいな人外が来てくれて良かったよ!これからは、一緒に頑張ろう、よろしくね」
ルークはふわりと微笑んだ。
手を引かれて、歩いてゆく。
途中でたくさんの動物に出会った。彼らは、ドラゴンの彼に警戒せずに近寄ってくる。
そして、セレナにも。人懐っこく寄ってくる動物たちにも、心が癒される。
セレナ『とてもあたたかい。それに可愛いです』
動物たちに頬を舐められながら、セレナはルークにメモを見せた。
ルーク「ふふ、だよね~。ボクもみんなに癒されたんだ…」
遠い日々を見つめる瞳。彼にも何かあったのだ。セレナは直感でそう感じた。
やがてとても澄んだ湖についた。セレナは湖のほとりに座った。
ルークが静かに語りだす。
ルーク「…ボクにも、友達が居たんだ。人間の少女でね…」
ルーク「くそが!人間め…」
ルークは、人間の狩人に重傷を負わされていた。なんとか森に駆け込んだが、死にかけている。
翼が切り裂かれ、血が滴る。痛みは増し、意識は朦朧としている。
ルーク「俺はまだ、死ぬわけにはいかねぇ…!」
生きてやる。だが、身体は言うことを聞かない。
ルークはそのまま目を閉じた。
?「わあっ、人が倒れてる!」
その声で目が覚めた。人間のにおい。
ルーク「う…」
目を開ける。声の主は16程の人間の少女だった。
少女「あ、だ、大丈夫?待って、すぐに…」
ルーク「うるせぇ!こっち来んな!」
少女はルークを見つめた。
少女「どうして?だって」
ルーク「いいから来んな、目障り、だ…」
ルークはそこまで言うと、気を失った。
次に目が覚めると、夜だった。少女が隣に座っている。身体はすっかりきれいに治っている。
ルーク「お前、なんで居るんだよ?帰れよ、人間だろ?」
少女「あなた誰?いくつ?」
ルーク「…ルーク・レオナルド。…歳は55くらいだと思う」
少女「そうなんだ。私はレン・アーク。16歳」
ルーク「なんでここに?」
レン「…私ね、不思議な力があるの。怪我とかすぐに治せるの。でも、みんな私を不気味がる。だからよく森にくるんだよ」
正直、最初はどうでもよかった。
でも、毎日来ては遊んだりしていく少女に、興味がわき始めた。
話すうちに敵意も無くなり、いつしかふたりは恋に落ちていた。
レン「それでね、その花を…」
楽しげに話すレンの腕や足に痣があるのに気がついた。
ルーク「ねえ、それどうしたの?」
痣を隠すレン。ルークが心を読むと、レンの気持ちが流れてくる。
ルーク「今まで隠してたの?治してたの?」
レン「…ごめんなさい。私、虐められてるの。でも、平気だから!」
ルークはその日、レンを森の外まで送っていった。それがよくなかった。
次の朝、森が燃えていた。ルークは胸騒ぎがし、村へ飛んだ。
…レンが、捕まっている。ルークはドラゴンの姿を現して、村を襲った。
村人「くそ、やはりこの女は魔女だ!燃やせ!」
ルーク「やめろ!人間!」
レンが微笑む。
レン「ルーク。私ね、ちゃんと村人と契約したから。この村では、契約を破れないわ。森に近づかないって、契約させたから。もう、大丈夫だから。あなたは罪を犯さないで」
レンが炎に包まれる。
レン「ル、ルーク!ああっ、あのね、私、楽しかったよ」
そこからの記憶は無い。気がつけば、村は無くなり、森は燃えていなかった。
ルーク「ボク、独りになってしまって。でも、キミみたいな人外が来てくれて良かったよ!これからは、一緒に頑張ろう、よろしくね」
ルークはふわりと微笑んだ。
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筆者:東雲優里 読者:216 評価:0 分岐:1