大事なのは、自分の頭で考えること
ユダヤ人哲学者であるハンナ・アーレントの生涯と、
彼女の思想を掘り下げる。
「全体主義の誕生」や「人間の条件」は正直よく分からなかったが、
「イェルサレムのアイヒマン」や、
その前段のリトルロックの高校事件についてのアーレントの意見表明を読んで、
人の意見に流されず、
自分で思考することの大切さを感じた。
私の理解だが、
「社会や公共性は複数の人間とその考えで成り立つ。
社会が単一の意見になる時、
『社会』は消滅する。
集団の意見に無思考に追随せず、
個人同士で論争することが重要」であると、
アーレントは考えている。
人や人間の思想の複数性が、
社会の維持を担保している。


ファシズムの熱狂するドイツを見たアーレントは、
差別には反対しても、
反差別の行動のあり方については必ずしも賛成しなかった。
それがアイヒマン裁判であり、
リトルロック高校事件だった。
公民権運動の一環として、
人種融合教育を求めたリトルロック事件で、
進歩的な知識人が軒並み黒人の運動に賛同する中、
アーレントは反対した。
「黒人と白人が同じ教育を受けるのは当然だが、
反差別の大義のために、
子どもを運動の矢面に立たせるのはいいのか。
黒人全体の利益でも、
当の子どもの幸福に寄与しているのか」と問うた。
この危惧は当っていた。
晴れて入学した9人の黒人生徒は白人からのいじめに遭う。
「入学までの嫌がらせは耐えられたが、
いじめは辛かった」と学生は語る。
何人かの学生は退学した。


「イェルサレムのアイヒマン」はこの考え方がさらに貫かれる。
ホロコーストの責任を問われたアイヒマンの裁判を傍聴したアーレントは「何を考えもせず、
単に命令を実行した凡庸な男」と記す。
「ナチスは悪の権化。
アイヒマンは極悪人」という考え一色だった世界、
とりわけユダヤ人社会を激怒させ、
彼女はほとんどの友人を失った。
それでもアーレントは、
「ホロコーストを生んだ要因はファシズム自体よりも、
それに無批判に追随した社会なり個人ではないか。
そして悪に追随する危険は過去のものではない」と考えた。
ハンナ・アーレント - 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者 (中公新書)

その他の感想

口当たりは良くないと思います。
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うまくまとめたなぁ(^w^)
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