イスラム諸国の対日観が簡潔にまとめられています！！

　昨今、
アルカイダ等のイスラム過激派によるテロ事件が世界を騒がせることが多いようです。

　2013年に起こったアルジェリアで日揮社員が犠牲になったテロ事件は、
まだ記憶に新しいと思います。

　しかし、
第二次世界大戦後のサンフランシスコ講和会議で、
スリランカは日本を擁護しましたし、
パキスタンも日本に対し平等に接するよう要求した事実も忘れ去ることはできません。

　そして、
2050年には、
イスラム教徒の人口は、
世界人口96億人の1/3以上を占めるという予測もあり、
イスラム教が世界の宗教人口のトップを占めるのは確実です。

　一方、
日本はバブル崩壊後20年以上経済的に停滞し、
デフレが続き厳しい状況に陥っています。

　しかし、
世界では日本という国を評価する国がかなりあり、
その中でも日本に対する親近感がとりわけ高いのが、
イスラム諸国であるようです。

　これは、
英、
仏、
独、
露　などと違い、
イスラム諸国を植民地化したことがないことに加え、
アジアの小国に過ぎなかった日本が、
日露戦争に勝利したこと、
また、
第二次世界大戦で英国、
オランダなどに対し、
優位に戦いを進めた事が大きな影響を与えています。
　　
　また、
広島、
長崎に原爆を落とされ、
壊滅的状態に陥ったにもかかわらず、
不死鳥のように蘇ったことも大きな要因だと考えられます。

　そのうえ、
、
イスラム諸国に軍事介入をせず、
日本人の心情がイスラム諸国のそれとよく似ていることも好印象を与えていると思われます。

　事実、
イスラム圏で活躍するビジネスマンも礼儀正しく、
目上からものをみず、
公平に敬意をもって現地の人に接しています。

　しかし、
これらのイスラム諸国にも、
最近は、
中国、
韓国の進出が激しくなってきて、
日本は窮地に立たされています。

　著者の宮田さんは、
イスラム諸国に対して、
日本の最強の切り札は「皇室」であると考えていて、
この切り札を有効に活用するのがこれらの諸国に対しては、
有効な手段だと考えています。

　イスラムと日本の関係が過去、
現在にわたりよく解説してあり、
そして、
未来に対しての展望も示されています。
イスラム国家の対日観を知るのにとても有効です。