ニュースの読み方が変わった

成功する人はどのように情報を活用するのかについて書いた本。
筆者によれば、
ライバルを出し抜くにために、
特別な情報源は必要ないという。
公開情報をしっかり読み解くことの方がむしろ大事だという。
CIAなどの諜報機関も仕事の9割は公開情報の分析だそうだ。

本書では,情報を読み解くためのいくつかのコツを提示している。

そのひとつは、
タテとヨコを区別すること。

タテは時間でヨコは他社、
他国という意味。
要するに、
何かニュースに接したら、
過去はどうだったのか、
他国ではどうなのかをまず調べることが大事。
ここで昔と今は違うとか,日本と外国は違うなどと言っていると、
失敗する。
筆者によるとこれらの考え方はみな想像でしかなく、
過去と他国を調べてみればかなりのことが分かるという。

また情報の大きさと内容でマトリックス分析するというのも面白かった。
本書を読んでからは、
ネットを見る時にはかならずマトリックスを意識するようにした。

情報は誰もが毎日に接しているだけに逆に盲点となる。
筆者が指摘するように、
知っていることと、
それをコツコツと毎日実践することには、
天と地ほど差がある。
本書で解説している、
前年同期比と前期比の違いなどは、
分かっているようで分かっていないことの代表例かもしれない。
官僚や学者など、
情報を出す人がどんな意図を持っているのかという話も新鮮だった。

この本で直接お金を儲けることはできないが、
そのために何をしなければならないかは分かった気がする。
少なくともニュースの読み方は大きく変わった。