不幸な子供 の感想
参照データ
タイトル | 不幸な子供 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | エドワード ゴーリー |
販売元 | 河出書房新社 |
JANコード | 9784309264974 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 評論・文学研究 » 日本文学研究 |
購入者の感想
この本は二度読んだ。
一度目に読んだ時は酷い鬱状態だったのもあり、ひたすら気持悪く後味悪く、
二度と読みたくないと思った。
随分時間を空けて二度目に読んだ時は落ち着いた心境で、最初の作者が友人を偲んだ言葉から、内容、解説までをしっかりと読んだ。
内容が意外なほどに乾いて淡々としている事に気が付いた。
感情を交えずに、ただ目の前の景色をガラスのレンズの如く淡々と見ている雰囲気だった。
物語になる『幸福な子供』などほんの一握りでこれが『当たり前』なのだと言わんばかりの淡々とした乾いた視線。
『不幸も死も珍しくなど無いのだ』とでも言いたげな乾き。
何でこんなに乾いた目で哀しいものを見るのだと思いながら、ページを繰り、
解説を見て、最初に書かれた作者!の友人が若くして亡くなっている事を知った。
幼くして不幸なまま死んだ少女の物語を、溢れる才能を持ちながら若くして亡くなった友人を偲んで描いたこの作者は多分にペシミスト的な視線を持った人だったのだろう。
読み終えて、その人が呟く声をうっすらと聞いた気がした。
『罪無き幼子でも不幸になるし、若く才能があっても亡くなってしまうのだ』
この本は皮肉めいたペシミストの声なき嗚咽なのかも知れない。
一度目に読んだ時は酷い鬱状態だったのもあり、ひたすら気持悪く後味悪く、
二度と読みたくないと思った。
随分時間を空けて二度目に読んだ時は落ち着いた心境で、最初の作者が友人を偲んだ言葉から、内容、解説までをしっかりと読んだ。
内容が意外なほどに乾いて淡々としている事に気が付いた。
感情を交えずに、ただ目の前の景色をガラスのレンズの如く淡々と見ている雰囲気だった。
物語になる『幸福な子供』などほんの一握りでこれが『当たり前』なのだと言わんばかりの淡々とした乾いた視線。
『不幸も死も珍しくなど無いのだ』とでも言いたげな乾き。
何でこんなに乾いた目で哀しいものを見るのだと思いながら、ページを繰り、
解説を見て、最初に書かれた作者!の友人が若くして亡くなっている事を知った。
幼くして不幸なまま死んだ少女の物語を、溢れる才能を持ちながら若くして亡くなった友人を偲んで描いたこの作者は多分にペシミスト的な視線を持った人だったのだろう。
読み終えて、その人が呟く声をうっすらと聞いた気がした。
『罪無き幼子でも不幸になるし、若く才能があっても亡くなってしまうのだ』
この本は皮肉めいたペシミストの声なき嗚咽なのかも知れない。