精霊たちの家 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 2-7) の感想
参照データ
タイトル | 精霊たちの家 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 2-7) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | イサベル・アジェンデ |
販売元 | 河出書房新社 |
JANコード | 9784309709598 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » スペイン文学 |
購入者の感想
激動のチリを生きる一家の三世代に渡る愛と憎しみの物語。
魅力がたくさんありすぎてひとことで言い表せないので、比喩で表現してみます。
愛という縦糸と、登場人物たちという横糸、それがどんどんと折り重なってできた美しいタペストリー、それが『精霊たちの家』です。
私たちは読むという行為で、ハラハラしながら、ドキドキしながらどんどんタペストリーを織っていきます。
織るスピードはどんどん早くなっていき、止まりません。疲れることなく夢中で織っていきます。
そして、あと少しで完成する、最後の16ページのエピローグで、織るスピードは急にゆっくりになります。
だんだんと完成する絵の全体像がわかってくるのです。そして、ページをめくる手が震えて涙が止まりませんでした。
それは、最後まで読んだ読者だけに許されるすばらしい特権だと思います。
やはり『百年の孤独』と比較をしてしまいますが、共通点は「家族という器を通して100年を描く」というところだけ。
一概に「マジックリアリズム」とくくっては失礼ではないかと思うぐらい二人のストーリーテリングは異なる。それぞれすばらしいです。
また、戦争、植民地、クーデター、虐殺・・・日本とはまったく縁遠いチリという国の100年をこの本で知ることができました。
大げさですがチリの歴史書としても読める気がします。
魅力がたくさんありすぎてひとことで言い表せないので、比喩で表現してみます。
愛という縦糸と、登場人物たちという横糸、それがどんどんと折り重なってできた美しいタペストリー、それが『精霊たちの家』です。
私たちは読むという行為で、ハラハラしながら、ドキドキしながらどんどんタペストリーを織っていきます。
織るスピードはどんどん早くなっていき、止まりません。疲れることなく夢中で織っていきます。
そして、あと少しで完成する、最後の16ページのエピローグで、織るスピードは急にゆっくりになります。
だんだんと完成する絵の全体像がわかってくるのです。そして、ページをめくる手が震えて涙が止まりませんでした。
それは、最後まで読んだ読者だけに許されるすばらしい特権だと思います。
やはり『百年の孤独』と比較をしてしまいますが、共通点は「家族という器を通して100年を描く」というところだけ。
一概に「マジックリアリズム」とくくっては失礼ではないかと思うぐらい二人のストーリーテリングは異なる。それぞれすばらしいです。
また、戦争、植民地、クーデター、虐殺・・・日本とはまったく縁遠いチリという国の100年をこの本で知ることができました。
大げさですがチリの歴史書としても読める気がします。