文藝春秋SPECIAL 2014年秋号 [雑誌] の感想

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タイトル文藝春秋SPECIAL 2014年秋号 [雑誌]
発売日2014-08-27
販売元文藝春秋
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カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会学概論

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本書のコンセプトは、表紙に見える『新戦争論』とあるように、歴史的戦争を踏まえての、現代の戦争の形態・志向性・本質、具体的には国際紛争、テロリズム、領土・領海紛争、外交・経済戦略等総合的な国家ないし組織的紛争を、各氏が紐解いていくものである。各主要トピックは、このページの上の「商品の説明」にあるが、『文藝春秋』とは言え各論には一定程度のイデオロギーの幅が観られるので、私(の政治的信条)からすると、“玉石混淆”の印象も受けるところもある。例えば宮崎哲弥氏に依る「朝日・読売の戦争観を問う」とする、元朝日主筆及び読売編集委員との対談などでは、宮崎氏の突っ込んだ質疑応答を期待していた。しかしながら特に対元朝日主筆との対談では、些か肩透かしを食ったような印象が拭えない。宮崎氏は日付を挙げて、いわゆる「集団的自衛権」の朝日紙面の乱暴な説明を指摘しているのに、元朝日主筆の応答は今更知ったかのような口ぶりで、今の社説でない等とはぐらかしたり、民主党時代の政局の問題と右論点を摩り替えてしまう。他方で引退した自衛隊元幹部の引退後の発言をあげつらってみたりと、この元朝日主筆との対談は宮崎氏と論点がどうにも噛み合っていない(元朝日主筆が応答をはぐらかす)のである。加えて読売編集委員は補足的に、いわゆる朝日の「従軍慰安婦報道の検証記事」について厳しく批判を加えているが、元朝日主筆にはかかる補足がない。これらを観るに、“古典的”朝日らしさは鉄板であると妙に感心してしまう。仮に文藝春秋が元朝日主筆との対談(読者へのマイナス効果)を予測して読売との対極に選んだとすれば、文藝春秋を誉めるべきであろうか。

他方あまり期待していなかったトピックながらも案外興味を惹いたのは、富坂聡氏の「大国に負けないベトナムのしたたかさ」等がある。同氏は他に「人民解放軍幹部『言いたい放題』過激発言のウラ側」も寄稿しているが、人民解放軍幹部と中共中央との関連性・権力構造性についての掘り下げが殆どないので、黄文雄氏他の巷間類書の考察に及ぶものではないだろう。前者も真新しいトピックではないが、ベトナムと対外紛争を概括しながらベトナムの戦術だけでない、ベトナム戦争後の旧ソ連を巻き込んだ外交戦略等の考察が分析的である。これらに対して、バランスを考慮したのだろうが「韓国女性学者が解説

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