通史的に日清戦争の端緒から終わりまで広く且つ丹念に纏めてある良書
日本が近代国家として最初に戦った戦争であり、
その後の国家の運命を示唆するような出来事が多く起きていたことを本書を通して知ることが出来る。
著者の専門は戦争におけるメディアの役割という事だったと思うが、
自らの専門に拘泥すること無く、
通史的にこの戦争の端緒から終わりまで広く且つ丹念に纏めてある。


前半は伊藤博文、
山県有朋、
陸奥宗光と言った明治の元勲達の日清戦争に置ける果たした役割や日本及び清の軍事力などが概説されている。
司馬遼太郎の小説が描いたような英雄譚ではなく、
幻滅するような元勲達の失態や無能ぶりは興味深い。
欧米諸国との条約改正交渉に置いて失敗を繰り返した陸奥は朝鮮半島情勢において強硬論を主張する事で自らの失敗を誤魔化そうとし、
司令官として朝鮮半島に進行した山県有朋や桂太郎は兵站と補給を軽視した無謀な作戦を強行し、
兵士や軍属を多く無駄死させている。
また当時の日本軍は規模、
装備共に貧弱で清のそれとは大きく劣るものだったという。
ちなみに、
軍備強化の為に松方デフレ下の経済でイギリスから高額の戦艦を購入したが、
これは更なる正貨の大量の流失を招き、
著者に依る指摘は無いが、
恐らくデフレ経済を悪化させたはずである。
また皮肉な事に、
その後朝鮮半島で暗殺される伊藤博文は介入には消極的だったとのことである。


この様な悪条件が揃う中で、
日本軍が清軍に勝利出来たのは、
清軍が私兵的な側面が強く、
士気が極めて低いのに対して、
日本軍が「国民軍」として整備され国民レベルでの高い組織化と士気が大きかったようである。
この点は当時から日本の国家としての特徴的な強みが良く出ている。
しかし、
士気の高さは裏返して言えば、
極めて好戦性の強い国民性を表している。
日清戦争 (中公新書)

その他の感想

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