大衆音楽を学問的に説いた稀有の書
 学校ではクラシックを「勉強」し(これは音学もしくは音が苦)、
その反動で?洋楽ロックを聴いて育った自分には「演歌」はどうしようもなくダサイあるいは古臭い、
おじさんおばさんの聴くものという認識であった。


 学問の世界でも民族音楽を高尚に研究する、
あるいは社会学者がジャズやブルースを黒人解放の視点から研究するのはアリだが、
演歌を学問的に研究する者は稀であったろう。
「アイドル研究」を売りの一つとする社会学者もいるが、
あれはあくまで「趣味」もしくは「余暇」と思われていると思う。


 本書は演歌など縁がなさそうな1974年生まれの学者が、
「日本の心」と言われている演歌の歴史を丁寧にたどった労作である。
そもそも日本古来の音楽は雅楽くらいしかなく(これとて中国伝来ではないか)、
民謡すらそんなには古くないらしい。
江戸時代などは歌を歌うことは苦手な人が多く、
手拍子が合ったのは西洋音楽を小学校で教えて以来らしい(そんなに古い事は本書には書いていないが)。


 昭和30年代は「演歌」という言葉さえ人口に膾炙しておらず、
流行歌とか歌謡曲として一緒くたになっていたようだ。
細川たかしのデヴュー曲「心のこり」だって演歌ではなくポップス歌謡とでもいう軽い調子だった。
それがいつのまにか演歌歌手というものは着物を着て古臭い理想(男を待ち続け泣く女とか、
渡世に生きるアウトローとか)を歌うように変化したのか?その経過をたどる筆致は軽やか、
かつ膨大な資料に基づきながら、
消化してしまっている。
才能というものだろう。


 ちなみに、
美空ひばりについて、
自分もかつては着物を着て古臭い「悲しい酒」とかを歌うおばさん、
という印象しかなかったが、
近年そのジャズソングがCMに使われるなどして「再発見」されているように、
どんなジャンルでも歌いこなす驚異的な歌手、
という考えに変わった。
占領下の日本ではジャズが上手い歌手が尊ばれたのは当然かもしれないが、
後年は「昴」とか「恋人よ」までもうイタコ状態で、
しかも自分の味(人によって好き嫌いがあると思うが)にしてしまっている。
今年23回忌を迎えるはずだが、
「演歌の」と但し書きがつけられるのは気の毒な気がする。

 
創られた「日本の心」神話 「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史 (光文社新書)

その他の感想

薄い、袖が短い
突如、乱入してきたバッハ武藤。(ネタバレあり。)
しろも2本(切りじつけ・切りびつけ用)が針穴に一度にとおります
楽器店でもおすすめでした!!
完結が早いなぁ…。
人類と巨人。生き残るのはどっちだ!
loveの文字は要らなかったなぁ
コンセントが90度に曲がるタイプは使いやすい!!
この値段でこれはすごい
いかに脳を使うか
個人的に一番泣ける回
とても優秀です。
アラシック
これは ヒドい‥
パケットの見方がよくわかります
マザーズバッグ要らずの収納力
簡潔にまとまっていて、わかりやすい
USB対応とカットスタジオ
騎士の世界を冒険をします!
特に不満点無し
はがき調整が不要
ホワイトを購入。
替えブラシとして安い
1つ、気になるのですが。
色のバリエーションを増やして!
100%満足☆彡
革シートには最適
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