アイドルたちは、更々と

平均年齢16歳の少女アイドルグループ『five stars』の五人、
アヤノ、
ミユ、
メイ、
ユリ、
ヒトミ。
（モデルは『東京女子流』）彼女たちはそれぞれアイドルであることで抱える悩みがある。


　アヤノは、
「私たちは誰かの夢だから、
絶対に完璧じゃなきゃいけない」と、
夢を全うするのにひたすら真摯。


ミユは夢と現実の狭間に繊細なまでにゆれていて、
進路である決定をする。


　メイは自分そっくりの女優と出会う。
その女優が人形なら、
メイは生き物？？を問ふ一品。


　はじめてたった一人のために踊ったユリだけど、
その男性との行く末は…？

　ステージでヒールをはくから、
ふだんもヒールの高いくつで足をならしているヒトミ。
本当は、
その靴をはかない、
ぬぐという決断もできるのに、
踊りつづけるとかたい決意をしているヒトミ。


　少女たちの心の揺れや決意を丁寧に描かれていて、
夢を叶えるとはどういうことか、
誰かの夢であるとはどういうことかなどを、
厳粛かつ不思議に感じさせます。
画面の白黒のコントロールや比喩の描写もうまくて、
切実さも増して伝わってきます。
ぜひご一読を。