導きの光としての理性
 1935年(76歳)ウィーンでの「ヨーロッパ的人間性の危機における哲学」と題した講演が基になっている。

 この書物には第3部まで収められているが、
5部構成で構想されていたことが、
私設助手オイゲン・フィンクの文章(付録1に収録)から分かる。
即ち、
第1部「学問の危機」、
第2部「物理学的客観主義と超越論的主観主義」、
第3部「超越論的問題の解明と心理学」、
第4部「諸科学と超越論的哲学」、
第5部「人類の自己責任」(標題は省略している)である。
なお、
第2部に関連した草稿「幾何学の起源について」が付録2として掲載されている。

 この講演が行われた20世紀前半と言えば、
数学ではカントルが生み出した集合論を土台として位相空間論、
群論、
ルベーグ積分等が花開き、
物理学では相対性理論、
量子力学が登場し、
情報科学では、
チューリングが万能計算機械の論文を発表と、
まさに「ヨーロッパ諸学」が光り輝いていた。
「危機」という言葉は、
あまりにもそぐわないし、
ほとんど言いがかりのようにも聞こえる。

 その言葉は、
当時の時代を背景に置いてみる時、
意味を持つように思う。
1932年にはドイツ財界からの援助を受けた独裁を指導原理とするナチス党が第1党になっている。
翌年には「非ドイツ的」書物が焼却される焚書事件が起こり、
また内相に任じられたゲーリングがゲシュタポを設置している。
1934年にはヒトラーは、
大統領兼首相の地位、
即ち総統の地位に就く。
翌年(講演の年)には反ユダヤ主義のニュルンベルク法が発令され、
1938年にはナチス党員と突撃隊員がユダヤ人を襲ったクリスタル・ナハト事件が起こる。

 諸学はそもそもそのような動きが生まれるのを許してしまったし、
また生まれたその動きを抑止することもできなかった。
諸学は、
あまりにも無力だったのだ。
学問の無力さを、
人々は痛感していたし、
それ故、
「諸学の危機」というフッサールの言葉にも耳を傾けもしたのだ、
そう私は思う。
ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学 (中公文庫)

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