人種差別の解消のために先陣を切って努力したことに対して敬意を表する

この映画は３人のアカデミー賞受賞者の共演という豪華な俳優陣の映画である。
同時にこの映画の出演でキャサリンヘップバーンはアカデミー賞を受賞することになる。
ただし、
なぜキャサリンヘップバーンで最後の熱弁を奮うスペンサートレーシーにではないかは疑問の残るところであるが。

内容は白人の娘が黒人男性と一緒になることを知らされる白人夫婦の驚きと黒人の息子が白人女性と一緒になることを知らされる黒人夫婦の驚きであり、
人種間の問題に白人ならびに黒人の親同士がその解決策を双方の立場から模索する過程を描いている。
結局最も反対していた白人の父親役を演じたスペンサートレーシーが折れることで二人は無事結ばれることとなる。
ただ二人の今後は決して平坦ではないことはほのめかされている。

６０年代の映画であるから、
今よりもっと人種差別が激しい時代のため、
この様なケースと結果は、
それは映画だからでしょ、
となり得たのかもしれない。
事実６０年代の高校・大学に白人と日本人との混血は滅んど見られなかったが、
昨今ではクラスに複数いても不思議ではない現象となった。
それは“招かれざる客”の様な事態が稀なケースではなくなった現れと思う。
こういう映画などを通して人種差別は徐々に解消されていったのである。
その意味ではシドニーポアチエなどが人種差別の解消のために先陣を切って努力したことに対して敬意を表する次第である。