全てのクリシュナムルティ の読者にお奨め

30歳すぎにクリシュナムルティの「覚醒のコメンタリー」 に接してから30年余り。
出版された本はほとんど読んできた。
その間にあらゆる出版物が詰まらなく、
浅薄なものに思うようになった。
J・クリシュナムルティ の世界をを1行1行理解しようと読み進んだ。
何度も読み返してきた。
その読み返す中で久しぶりにamazonを検索するとこの本を発見した。
同時に「生の書物」とともに購入した。
この2冊の本が30年前に発刊されていたなら、
きっと世界中で賢者があふれたことだろう・・。
J・クリシュナムルティ の本の理解は初期のものほど難解であった。
それに比較して、
この2冊は群を抜いて理解しやすい。
J・クリシュナムルティ の本は単なる精神世界の読み物ではないし、
哲学書でもない。
脳内にあるあらゆる記憶、
思考の構築物を即座に破壊する・・実慈悲に・・。
そして思考を超えた、
名付けられない世界に導く実践本だ。
ただ、
そこまで行けない。
日々思考を酷使し、
又使わざるを得ない現代生活の中で、
思考を見切って突き進むことは不可能に近い。
世界の人間一人一人が遭遇する毎日をJ・クリシュナムルティ は経験していない。
だから、
最初の段階、
または「とっかかり」ともいうべき段階として、
情報の脳内処理を自分自身で発見できないとJ・クリシュナムルティ の本は最初から挫折する。
事象に対する五感の脳内処理を自分自身の脳内で感じるためには、
一般人はあまりにもエネルギーが足りない。
そこの段階が苦闘の末クリアできれば、
この2冊は単なる読み物でなく、
思考を超えた世界への実践本から達成本に変わる。
・・かも知れない。


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