アイデアを出すための「ちょっとした工夫」

次々とアイデアを生み出すクリエイターはさぞかし
刺激的な毎日を送っているのだろう。

それに引き替え、
自分の毎日はなんて平坦なんだろう。


と考えてしまう人ならばこの本を読むべきでしょう。


筆者は電通でもトップクリエイターがひしめく
部署に勤務していますが、
当然のことながら
大量のハイレベルな業務をこなしています。

日本で一番アイデアを求められる環境にいる
といってもいいでしょう。


そんな筆者がアイデアを生むための
ノウハウを惜しみなく披露しています。


それは、
日常生活をほんのちょっと変えるだけで
刺激があふれる環境に変えられるという提案です。

そしてそれらは誰もが今すぐにでも真似できるようなものばかりです。


例えば・・「シャンプーは、
毎回違うものを買う」

広告会社は売り手側の思考になりがちですが、

自分がシャンプーを選ぶという体験を増やすことで
どんなブランドがどんなことを言っているかをしっかり見て
買う意思を固める訓練を重ねることができる。

つまり毎回消費者と同じ目線に立つ事ができるわけです。

また、
日ごろから「次はどんなシャンプーを買おうかな？」
と思っているだけでそれらの情報にも敏感になります。


たとえば突然シャンプーについてのお題を振られても
知識や体験が蓄積された状態になっているわけです。

漫然と同じブランドを使い続けている人とは、

雲泥の差になっていることでしょう。


あと、
この本の良いところは、
時々見かける
「おれはこんな凄い仕事をしたんだ自慢本」
になっていないところです。
あの類の本を見ると
気分が悪くなりますが、
この本には
そういった嫌味がまったくありません。

実にすがすがしい読後感です。

きっと著者は謙虚な方なんだと思います。