ステディカムのようには使えませんが、要は使いようです。

まず最初に言っておきたいのは、
ステディカムのような「ぬめ〜」とした動画は撮影できません。

そもそも、
ビデオ（またはデジタル一眼レフカメラ）とは「剛体接続」になります。

つまり、
これ単体では動きを抑制したり、
制御する機能はまったくもっていません。

あえて言うなら、
人間の体を一脚に見立てて使用するものです。

もちろん、
揺れなどの安定性は片手持ちよりかは安定しますが、
過度な期待は裏切られるだけです。

では、
この商品の一番のウリはなにか？
それは、
両手が開くことと、
常にスタンバイできることと言っていいでしょう。

ビデオカメラを持っていると、
短時間ならともかく、
ある程度の時間カメラ本体を保持するのは体力的にも、
筋力的にも困難になります。

そんな時、
この商品は体本体で支えるため、
両手が空き、
特段、
体力や筋力を必要としません。

また、
腕が疲れたからと言ってカメラを降ろしていると、
肝心のシーンを取り逃がしてしまう可能性がありますが、
常に体の前にカメラがあるので、
取り逃がしの可能性が（少しだけ）減ります。

もし、
ステディカムのように（原理的に上下方向は揺れますが…）「ぬめ〜」とした移動画像が必要なら、
他のスタビライザーと組み合わせる必要があります（単純なやじろべえ型のスタビライザーはオススメしません）。

その場合、
機材が多少重くなっても、
体で支えるため、
そこまで重さを感じることはないでしょう（ただし、
体格によっては合わない人もいると思います）。

ステディカムやスタビライザーのような機能を期待すると落胆すると思いますが、
体で保持することで素早い撮影開始（再開）やある程度の揺れの押さえ（呼吸すると胸の膨らみに応じて上下動する）ならば、
使えなくもありません。

実質的には片手持ちと同じ1点保持ですが、
カメラ本体に手を添えれば2点保持になしますので、
そのあたりが妥協点だと思います。

要は使いようなのです。