興福寺僧侶からの視点で応仁の乱をストーリーで描く
 応仁の乱の難解さについては、
例えば源平合戦や関ヶ原の戦いなどと比較すると分かりやすい。
なぜ戦乱が起こったのか、
誰と誰が戦ったのか、
最終的に誰が勝ったのかなどが複雑でよく分からないのだ。
また最近の研究では、
日本史における応仁の乱の意味付けが低下してきているという。
つまり、
「応仁の乱を境に下克上が日常化する戦国時代へ突入」というような、
従来の見解は否定されつつあるらしいのだ。
以上の点を踏まえつつ、
本書は応仁の乱の「入口・出口・中身」を検証することで、
11年と長きにわたって続いたこの戦乱が日本社会全体へどのような影響を与えたかを考察しようとするものだ。
そして本書は、
『経覚私要鈔』及び『大乗院寺社雑事記』という興福寺僧の日記を主な史料とし、
その記主である経覚と尋尊を主人公に仕立て、
2人の視点によって応仁の乱の全体像を描いている点に大きな特徴がある。

 大和国では、
衆徒(武装した比較的身分の低い僧侶)・国民(大和国の地元武士)間で起こっていた争いが、
興福寺と幕府に対する反乱へと発展。
京では、
嘉吉の変や畠山氏の内部分裂と共に諸大名の合従連衡が起こり、
足利義政の優柔不断さも手伝って応仁の乱はとうとう勃発する。
当初は短期決戦の様相を呈していた戦いも、
参加当事者の様々な思惑が複雑に絡み合い、
長期化していく。
乱終盤では、
山名宗全・細川勝元の両軍総帥が講話交渉もせずに各々の政権を投げ出して辞任してしまうため、
戦いは更にだらだらと続いてしまうのだ。

 乱の当事者の1人である、
畠山義就に対する著者の人物評が興味深い。
軍事的才能に加え守護家生まれにもかかわらず幕府の命令に従わない、
権威をものともせずに実力主義を貫く義就の行動に対し、
著者は戦国大名的な存在であると指摘する。
また、
山城国一揆が起こった背景のひとつに、
この当時は守護が国人を編制するのではなく、
国人の側が主体的に守護などの有力者と主従関係を結ぶという「家臣が主君を選ぶ」ことが普通に起こっていたとする、
近年の学説を著者は紹介する。
室町時代で既にこのようなことが日常化していたことが、
応仁の乱を経て次の戦国時代へ繋がっていくのだろう。
更に細川政元の起こした「明応の政変」により「2つの幕府」が並立するのだが、
この明応の政変こそが戦国時代の幕開けであるという最近の研究結果は、
非常に興味深い。
応仁の乱 - 戦国時代を生んだ大乱 (中公新書)

その他の感想

エントリーモデルだからと侮れない
ビビリ音すっかり消えました
音を変えたい方にオススメ
色が残念。
影響関係を示すにとどまっていない。作家・作品への新たな関心が、何度も、かきたてられた。
東日本 100V 50Hzでは、
3Gまでの世界観ごちゃまぜアンソロジー
結局、これがお気に入りです。
調べ物にいい!
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おとうさん、最高です!
泡立ちイマイチだけど
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まだ開封が腐敗したが、もう舎てた、
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とても参考になった本です
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ジャンボは何故飛ぶのか?やっと理解できたぞ!
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とってつけたようになります。
「浄のセクソロジー」が含まれていない…
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