Fateの根幹を知る物語

初めに、
星５評価ではありますが小説版を既読の私としては100点満点でなら80点の星５として評価しました。

それは小説版に比べてどうしてもCDの尺の都合でカットするしかない部分があったようですが、
あの小説ではカットされた部分でさえも非常に重要な内容であったのだとこのCDを聞いて思ったからです。
これはどの部分をカットしても同じなので仕方ないとも思いますが。

まず小説版と比べてマーリンやガウェイン、
義兄ケイのアルトリアに対して親しさ故に冗談めいた、
或いは尊敬、
親愛とも取れる文章がカットされています。
そのため、
義兄ケイのパートなどは小説版ではあった筈のアルトリアの為に木彫りの人形をプレゼントした事実などが分からないので冷たい印象を受けた方も多いと思います。
また、
マーリンとアルトリアの親しい関係も小説版の方がよく表現出来ているとは思います。

ここを加味して２０点の減点としました。
逆に言えば、
それ以外の部分での減点はないほどの完成度です。

ある人物のパートを小説版から加えたことによって「アルトリアの人生」としてより一纏めになった物語となっています。
また声優の方々の演技もそのキャラの持つ感情や立場を加味したものになっていて素晴らしかったです。
アルトリア役の川澄さんは勿論最高でしたが、
モードレッド役の沢城さんの演技も個人的には幽鬼となった彼女の状況を伝えられているものではないかと思いました。

そして劇中のBGMを担当してくださいました深澤さんのコメントには目頭が熱くなります。
ここまでアルトリアとGoAを理解し、
想って下さる方がBGMを作ってくれたことに感謝します。