読むのに体力がいる作品

現実世界でものすごく不幸な少年が、
夢の世界へ逃げ込もうとする非常に後ろ向きな話です。


両親が亡くなり、
姉が失踪し、
叔父から虐待を受けてるという詰んだ状態なので、
正直読んでてキツいです。


逃げる場所も夢なので、
まったく問題解決になりません。
でも、
逃げざるを得ない状況です。
なんでしょうか、
この行き止まりっぷりは。


前作『クイックセーブ＆ロード』でもけっこう後ろ向きだなーと思ってたけど、
今回の後ろ向きぶりに比べれば、
あっちはガキの遊びに見えるレベル。
向こうは常盤先輩とか手助けがいたけど、
こっちは孤立無援。
唯一助けてくれる幼なじみさえ拒絶してどうすんだよって思いました。


作品に作者の怨念というか妄執が込められた非常に人を選びます。
あまりに欝過ぎて、
途中で投げ出したくなるけど、
最後まで読むと少しだけ（ほんとに少しだけ）「よかったな」と思える奇妙な作品でした。


消化不良の謎がいっぱいなので、
続編が出てほしい。