文面は軽いが内容はまとまっている

序章から各所に通常の４倍のフォントで「〜なんじゃねぇの！」「ホントかよ？」と軽いノリの文章が続く。

「この本、
大丈夫か？」と思いつつ、
「そんなことより中身中身！」と気を取り直して読み進めてみた。


内容としては、

１章〜２章はアジアビジネスを始めるにあたって、
役立つサイトやツールの紹介、
FaceBookでの宣伝・人脈構築術など
３章〜４章は上海を例に価格調査と価格設定、
裕福層を顧客として取り込むためのマーケティングについて
５章〜７章はそれぞれ、
ミャンマー、
バングラディシュ、
マレーシアの現地事情とビジネスについて
８章は儲かる商品の選定方法について
９章はカンボジアの現地事情と今後有望なビジネスについて

各章の最後に各国のコラムがある。

このコラムには、
公用語、
英語がどの程度通じるか？、
首相、
人口、
首都、
宗教、
ＧＤＰ、
日本文化の浸透度や親日具合、
治安
などの情報が１ページにコンパクトにまとめられており、
最低限必要な知識が得られるようになっている。


紹介されている国は
タイ、
ベトナム、
シンガポール、
中国、
インドネシア、
ミャンマー、
バングラディシュ、
マレーシア、
カンボジア　の計９ヶ国

各章の中で最も度肝を抜かれたのが、
５章ミャンマーの中古車販売についての記述だ。

ミャンマーでは日本車とりわけトヨタ車の人気が高く、

１０年落ちのトヨタマーク２が６００万円、
同じく１０年落ちのランドクルーザーに至ってはなんと１５００万円！で取引されているという。

１０年落ちのマーク２など、
日本市場では２０万前後の値段しかつかない。

その３０倍の値段で商売になるというのだから、
販売業者は笑いが止まらないだろう。


その他にもアジア各国で注意すべき点（イスラム圏でのハラル認証、
マレーシアの不動産売買など）も盛り込まれている。


既にアジアでビジネスを始めている人には物足りないかもしれないが、
私のようにとっかかりすら掴めていない人間には
非常に新鮮で有用な情報ばかりだった。