子どもとして納得できるか、大人として説得できるか

表紙の女の子の表情が秀逸！！！
ただ怒っているのではなく、
心からの不満、
憤りを感じました。

実際、
不満をお父さんに話して改善を求めるという冷静さもあり
なかなかの理論派です。

しかし、
お父さんの回答が、
「そこか！！」と
本質から外れた、
奇想天外な回答になっていました。
（子ども理論さえも超えるレベルです）

「奇想天外」と一言でくくるにはあまりにスケールが大きすぎて・・・
この回答を子どもとしてなら納得できる・・・のか？？？
大人として納得させられた・・・のか？？？・・・・・・・・難しいところです。


私が一番気に入ったのは、

どうして指相撲を何回やってもパパの勝ちなの？に対する回答
『こどもにまけたら、
もういちどこどもにもどってやりなおし』という
秘密のルールがあるから、
パパも必死なんだよ　　　　でした。


過去に戻ってやり直したい・・・なんてよく気軽に口にしていましたが
指相撲に負けてやり直しを強要されるのは、
断固拒否です！！
必死になるのも納得です。


これは、
大人の感情で考えるか子どもの感情で考えるかによって、

笑えたり、
納得したり、
？？？と思ったり・・・読む人によっておもしろいところが
違う本だと思います。

実際六年生に読み聞かせたら、
みんなでどっと笑うのではなく
くすくすとかにやりなど各々の感じるところで反応していました。

大人と子どもではもちろん、
大人同士でも、
子ども同士でも
反応が違う玉虫色の絵本です。

低学年で読むとどうなるか、
今度試してみたいと思います。