「信じる想い」だけでは無力な現実:その上での「最後の希望」とは
 文豪として知られている作者だが、
彼自身も少年時代は貧困から小学校に5ヶ月しか通えず、
底辺の労働者として職を転々として暮らしていたという。
12歳の時に出会ったコックの教えで本を読むことに目覚めた少年は20代後半で文学者としてデビューする訳だが、
そこまでの決して短くはない苦しい人生経験が本書を説得力のあるものにしている。


 世間から見捨てられたように生きている者たちが、
底辺の生活の中で嘆き、
騙しあい、
いがみあい、
恋をし、
そして傷を舐めあうように酒盛りを繰り返す。
全く希望の光の見えない中で呟かれる、
「何で生きてるんだろう」という煩悶。
僕はかつて人に騙されて経済的にかなりの苦境に追い込まれた時期に、
ここまで酷くはないが本書の舞台と似たような場所で半共同生活をしたことがある。
本書を読んでいて、
その時の仲間達の顔が散らつかずにはいられなかった。
(みんな、
元気かなあ。



 今の日本では、
やたら「夢は叶うよ」「自分を信じて」を連呼するのが「メッセージ・ソング」だとされているが、
本当に大変な時に「アカルイミライ」を信じるのがどれだけ大変なことかは、
一度落っこったことのある人間にしか分からない。
そして、
確かにそういう台詞も本書では含まれているのだが、
 特に終盤で繰り返されるのが「人間は、
よりより人間のために生きる」というメッセージである。
これは、
人は自分のためではなく、
自分の周囲や子孫の中からいつか生まれるであろう、
自分を超えた素晴らしい人のために生きるのだ、
ということを本書では意味している。
自分自身に現世的な分かりやすい希望を最早求めないことが前提となっている、
このメッセージの重さ。
冷徹なリアリズムがあるから、
希望を語るメッセージは深みを持つのだ。


 さて、
本書の中の幾つかの登場人物は、
どん底から這い上がろうと無理やり自分を希望に奮い立たせることに成功する。
結局彼らがどうなるのか、
という視点で読み進めて頂けると、
なぜ本書が名作とされているかが若い読者にも伝わってくれるはずだ。
「人間は、
よりより人間のために生きる(ことしかできない)」と作家は言いたかったのだろうか。
どん底 (岩波文庫)

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