イギリスの帝国主義

欧米の植民地支配と日本のそれは根本的に異なっている。
　前者が奴隷、
人種差別を肯定するのに対して後者はそれらを国是として否定する。
　欧米はアジア、
アフリカ人を人間ではなく、
草木、
野獣の一部としか見ない。
　彼らは後者との共存を否定する。
　奴隷には教育は必要ないとして学校を廃絶する。
　インドは英国の侵略前は美しい、
文化的にも豊かな国であり、
識字率も高かった。
　イギリスの収奪で最貧国に落ちぶれた。
　インドの傭兵を世界各地のイギリスの侵略戦争に独立を餌にして派遣するが戦争が終わればその約束を反古にする連続であった。
　反抗するものは悪法ローラット法で自由自在に逮捕、
監禁する。
　自己弁護も認めない。
　これこそ人類社会の究極の人権侵害である。
　中国にもアヘン戦争を仕掛けて屈辱的な南京,天津条約を結ばせる。
　英首相もこれほど醜い戦争はなかったと認めている。
　アヘンによって中国の力をそぎその財宝を一挙に簒奪する計画であったという。
　海賊の末裔が船ではなく国家そのものを奪取する。
　戦前の日本の歴史家は欧米の悪どい植民地支配を詳細に研究していた。
　著者は日本の追い詰められた太平洋戦争はアジアに僥倖をもたらしたと結論する。
　日本は敗れたが事前に育てていたアジアの愛国者たちが欧米を追い払い、
自国の独立に貢献したからである。