懐の深い柔らかい言葉で、現実問題を見つめる好著
 高橋源一郎さんのご著作はこれまで読んだことがないのですが、
タイトルと推薦人の方々のお名前に惹かれて購入しました。
朝日新聞で連載されていた「論壇時評」を纏めたものということです。


 従軍慰安婦問題や原発、
イスラム国、
ブラックバイトなど多様で複雑な時事問題をハーバーマスやジャック・アタリ、
古典ではジャン・ジャック・ルソーやヴォルテールなどの言葉を結びつけながらご自身の経験をもまじえて非常に柔らかい言葉、
やさしい文章で語ってくださっています。
難しい問題を扱い、
高い文章レベルを維持しながらとにかく読みやすい、
親しみやすいというのが本書の特徴ではないかと思います。
引用される思想家や社会学者も多くは現代のそれなので、
知の世界の最先端の学説をある程度頭に入れることができ勉強になります。
本書に推薦文を寄せておられる佐藤優さんの読書履歴と重なる部分が多いように感じました。

 
 本書の魅力、
あるいはわたしが勝手にメッセージとして受け取ったものは、
<知性>とは<柔らかい言葉>であり、
<鵜呑みにせず、
決めつけないこと>であり<世の中も善悪も単純ではない、
ということを深く理解すること>であるということです。
これは、
最近読んでいる19世紀イギリスの思想家・批評家・教育者であったマシュー・アーノルドのいう<教養>という概念と少し近いものであるという風に感じます-アーノルドの思想の根底には彼の信仰がありますので、
簡単に近いなどと言ってはいけないのかもしれませんけれども-。
彼の言う「ギリシャ的態度」-積み重ねられた読書が培うもの、
<あるものやことを絶対視せずに、
行動の前に、
一度様々な方向からそのもの・ことをよく考えることのできる知的な態度>です。
ちなみにアーノルドの<教養>の定義は、
ある程度表現に違いはあるのですが、
そのうちの一つを引用すると「知られえる最善のものを知ろうと努力し、
読書と反省と観察を私心なく積極的に使用すること」というものです。

 戒むべきは、
硬直した視野、
思考の停止-知的怠惰-、
<標的>に対し暴力的に一方的に感情をぶつけること-内心の獣性に従うこと-、
おのれの無力感に膝を折ること。
これらを防ぐのが真の<知性><教養>であり、
民主主義を民主化するものなのだと思います。
ぼくらの民主主義なんだぜ (朝日新書)

その他の感想

X550CC-XBLACKに使用中
リーグD2 初優勝記念に購入
襟がオシャレでカッコイイ
つっぱらない
金額の倍の価値はあると思います
相変わらず高いですね
子供たちにとても大切なこと 
メーカーは具体的な数値を書くべき
Jボード用に購入
子供の目を守ります
(’・ω・`)
ありそうなのは透視だけ。これから、超能力を正しく懐疑的に科学的に理解するには量子力学と脳科学を知らねばならない,
信頼できない
加藤文太郎好きなら読むべし
理系向きです!
カメラ
編者と関心どころが近いので
スタンドが倒れない
寒さに備えて購入しました。
ある種現実的な本
学院編
Much better than expected.!
渾身の一書
もうすこしボリュームがあってもいいかな・・
上下の線とアップルマークが…
海辺のカフカ。面白いです。
予想以上の美味しさです。
細くてスタイルが良いことが前提
定価以上の価格で買う価値は無い
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