久々に、座席から立ち上がれませんでした。

遅まきながら、
映画館で鑑賞した。
館内は年配の方がほとんどで、
途中、
周囲はすすり泣きが・・・。


まず、
男の子としては、
零戦や空母赤城などのＣＧによる描写（一部実写）がリアルで、
感動もの。
赤城の排蒸気や排気のリアルさ、
甲板下の造形など、
ああいうディテールに男の子はこだわるのです。
空中戦も、
ＣＧのレベルが試される部分だがものすごい迫力であった。
欲を言えば、
零戦のエンジン排気やボディのすすにもこだわってほしかった。


主演の岡田准一は、
役柄にぴったりで、
特にラストの鬼気迫る表情が秀逸！この物語のすべてを表現していると言っても過言ではないと思いました。
正に入魂の演技です。
脇役陣もそうそうたる面々ですが、
田中眠のやくざの親分がものすごい迫力でした。
静かなる狂気とでもいえるほどの圧倒的な存在感で、
見ているこちらも背筋が伸びました。


ストーリー的に、
様々な伏線が張ってあり、
最後に一つにつながるようにできています。
この辺も映像ならではの魅力でした。


この映画を戦争賛美とか特攻賛美とかいう輩がいるようですが、
私はそうは思いませんでした。
もちろん家族愛を描いた面もあるでしょうが、
戦後６０年以上、
私たち日本人はこの種の戦争をテーマにした様々な作品群から何を学んだというのでしょうか。
平和憲法の下で、
戦争＝絶対悪と教え込まれてきた私たちにとって、
反面教師として歴史を反省する材料ではなかったでしょうか。
日本を愛する、
家族を愛する人たちが、
国を思って犠牲になりました。
この点、
戦争を始めた側の人たちとは、
区別されるべきではないでしょうか。

描かれた内容の裏面に存在する私たち一般人の思いの、
その重みを感じてほしいと思います。

この点、
海外にもその正しい趣旨を広くアピールすべきだと思います。