著者の浪漫

タイトルどおりの主張をしている本。

株に興味がない人はうさんくさいと思うだろうが、
その理由を丁寧に説明していて好感がもてる。

前半は主に日本株が「買い」である理由、
中盤は著者がジョージ・ソロスのファンドで働いて学んだこと、
後半は買う株の選び方などを解説している。

簡単に言えば、
日本企業はデフレで鍛えられて財務体質が良くなったからこれから成長するということ。

データが数値で裏付けられているので、
ある程度は信頼できる。

しかし、
論理的な話もそうだが、
どちらかといえば見えてくるのは著者のロマンである。

「株しかない」というのは単なる煽り文句ではなく、
かといって論理的な帰結というわけでもなく、
著者の夢なのだろうという気がしてくる。

誰にでもわかりやすく書かれているし、
しばしば感動的なので、
株に興味を持った初心者には面白い読み物だろう。