がん治療を、具体的に、わかりやすく、詳しく

肝臓がんについての本ですが、
肝臓がんの治療方針から、

具体的な治療法について、
非常に詳しく説明されています。


図表も多用されていて、
素人でもわかりやすく、
なおかつ
詳しい説明です。
ここまで詳しい本は初めて見ました。

たとえば、
肝切除については、
どこをどのように開腹するのか、

「みぞおちからへそ近くまで切開し、
肋骨に沿って斜め上に切開」
と、
図を併用して説明があります。
そのあと、
具体的な肝切除の
ながれについて図解で説明があります。
さらに、
入院から退院まで
の日程表も示されています。
そして、
退院後のフォローについて、

気をつけたい合併症、
治療成績、
5年生存率などが示されています。


この本で解説されている治療法は、


手術療法：肝切除、
腹腔鏡下肝切除、
３Dシミュレーション肝切除
焼灼療法：ラジオ波焼灼療法、
マイクロ波凝固壊死療法
化学療法：肝動脈科化学塞栓療法、
肝動注化学療法、
分子標的薬に
　　　　　よる全身化学療法
放射線療法：陽子線治療、
重粒子線治療
移植：肝移植（生体肝移植）
免疫療法：ペプチドワクチン療法

それぞれの治療法について、
それぞれの治療を得意とする医師13名が
・どんな治療法ですか？
・治療の進め方は？
・治療後の経過は？
という項目で詳しく説明されています。
（肝切除は高山忠利医師）

詳しいだけでなく、
ソラフェニブや(保険対象外の)最新治療まで解説
されているのは、
癌患者にとって希望の光です。
。


最後は、
本書で紹介した治療で実績のある主な医療機関リストが
載っています。
また、
それぞれの治療のエキスパート13名の医師の
インタビューもあり、
それぞれの治療法･医師の肝がんへのアプロー
チの違いがわかります。


肝臓がん治療にも肝臓学会のガイドラインがあるので、
患者がどの治療でも
自由に選べるわけでは有りませんが、
自分が受けている（これから受ける）