政府のあり方、金融政策については同意。欲を言えば「資本側」と「労働側」の具体性が欲しかった
市場経済の利点を「リスク・決定・責任の一致が必要だ」と述べ、
その前提には人々の「予想」(期待)が安定することが必要だから、
行政が恣意的に政策実施や法律施行しないようにすべきだ。


これはざっくり言ってしまえば、
ハイエクの市場経済肯定の論法に近く、
これが「ハイエクの慧眼」ということになるのだろう。


一方、
金融政策についても「予想」(期待)が大事であることを述べ、
貨幣数量説的に貨幣数量を一定とするのではなく、
インフレターゲットの採用により人々の「インフレ期待」を一定とすることを説く。
この辺りは、
ケインズ主義的政策の発展系と言えるだろう。


さらにケインズ主義的政策については、
好景気時のみに有効だという誤解が現代に蔓延していることを指摘し、
そうではなく不景気時にこそ有効であることを説く。
これが「ケインズの逆襲」ということになるのだろう。


著者が言う「ハイエクの慧眼」と「ケインズの逆襲」については概ね同意できる。


著者が名づけた「転換X」が時代の変化を適切に捉えたものなのかは置いておくとして、
「裁量的政府」よりも「基準政府」であるべきだというハイエク的な主張には基本的に同意する。
「インフレ期待」に働きかけようとするポールクルーグマン的な金融政策についての主張についても同意したい。


しかしながら、
読みながら一つ感じた点についても記しておきたい。


資本主義経済を「資本側」と「労働側」に分けることについては良いとして、
では具体的に日本における「資本側」とは具体的にどういった層をさすのだろうか?日本の場合、
多くがサラリーマン社長であろうし、
中間管理職は果たして「資本側」なのか「労働側」なのか、
「資本VS労働」と言った時の線引きと対立軸に曖昧さを感じた。
もっと言ってしまえば、
著者はどちらなのか、
読者層はどちらを想定しているのか等、
読んでいて具体的に想起できなかった。


このあたりの具体性が深まると、
著者が後半で展開した具体的な政策論も、
より興味深い議論になっていくと感じた。
他ですでに論じているようでしたらご容赦ください。
ケインズの逆襲、ハイエクの慧眼 (PHP新書)

その他の感想

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源くんの曲こそアナログで聴かなきゃ!なやつだ!!
旧版よりかなりわかりやすい
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素敵なテールランプ
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