ウォークマンが欲しかった

　『この物語はフィクションである。
』と大書きされた裏ページにご丁寧にも『実在の人物・団体等の名称が一部登場するが、
あくまでもこの物語はフィクションである』と書かれている、
島本和彦自身の大阪芸術大学時代をモデルにした青春マンガの第５巻。

　時代的に私の大学時代と被るので（私の方が少し年上ですが）、
「ウォークマンが欲しい」のくだりには大いに共感しちゃいました。
もっともわたしの場合は悩むこと無く月賦で買っちゃいましたけれど….。

　
　ホノオ君に顕著な過剰なまでの自意識と理由の無い自信、
そしてそれと矛盾するような自己嫌悪感は、
程度の差こそあれ、
青春時代の誰もが持ち、
そしてそれはいつの時代も変わらないのだと思います。

　だからこそ、
リアルタイムであの時代を体験しなかった若い世代にもこのマンガが受け入れられているのではないでしょうか。