あの世界の過去の話

まず、
これは映画パシフィック・リムのコミカライズではなく、
映画の外伝的な物のため
原作を見ている事が前提知識になっている面やネタバレが多くあります。
ご注意を。


この本はペントコスト司令官等の劇中登場人物にジャーナリストがインタビューするという形の番外編となっています。

最初のカイジュウ襲来の日に何が起こったか、

カイジュウを初めて撃破したイェーガーが開発されるまでのエピソードとそのパイロットの話、

司令官が現役時代マコを助けた時の戦闘で一緒に乗っていたパートナーの話、

ジプシーに乗り始めたばかりの頃のベケット兄弟の話など設定補強がメインとなっています。

派手な戦闘シーンというよりはそういう方向の掘り下げなので好き嫌いは解れると思いますが、

ファンなら知りたかった部分を描いてくれた作品と言えるでしょう。

ただ、
登場人物はジプシー・デンジャー関係の人ばかりなので
最もファンが見たいであろうチェルノ乗りの夫婦やクリムゾンタイフーン三兄弟の活躍はないです。

そこは残念。


なお、
コミック部分以外では序文で脚本家がパシフィックリムをどういう発想から作ったかという
もう一つのイヤーゼロも語られておりこちらもファンなら必読かと。


確かに1800円はページ数からすると高価ですが邦訳アメコミの相場からいうと妥当、

原著でも約20ドルの本がハードカバーではなくなったとはいえ、

ほぼ同じ価格で半年という早さで邦訳されたのは海外版買うか悩んでた者としてはとても有難いです。

それも含め、
私は楽しめたので☆5付けさせてもらいます。

これに他国のエピソードも加えた映像化を期待したいです。