概ね的確だが、新たな考察・発想を欠く
本書は、
東京電力福島第一原子力発電所事故に対する政府・行政・東電の対応を検証し、
太平洋戦争における日本政府・日本軍の失敗と重なるものがあると指摘している。


検証・分析とも概ね的確だが、
船橋洋一が事故から3年も経って本に纏める内容としては不十分。

日本人が太平洋戦争の敗北をキチンと戦後の政治や生き方に反映していないことは過去に多くの識者が指摘しており、
本作の考察はその焼き直しに過ぎない。
まぁ、
同じ日本人論なので、
大失敗の要因を分析すれば、
同じような考察となるのも致し方ないのだが。


神国日本を疑わず日の丸を振り回していた日本人が、
8.15を境に「私は前からオカシイと思っていました」と自らを省みることなかったことが、
この問題の本質であるが、
原発安全神話を否定しているようで実は180度転向しただけで科学的な検証や自省をしていないのでは?と当事者以外の日本人自身(本書の読者と言い換えてもいい)に返す刀を向けない限り、
本論は完結しない。

これは、
ナチスを選んだのは自分達自身という自覚の下にドイツ人が戦後進めたことと、
全てはファシズム政権と軍部が悪かった庶民は悪くなかったという米国の甘い洗脳に溺れた日本人の違いと同じ話。

ハッキリ言えば、
船橋洋一は、
己の出身母体をはじめとするマスコミ・ジャーナリズムの原発に関するスタンスを検証したのかよ?という話。
総括や検証をしていない点では、
政府も電力会社もマスコミも五十歩百歩だって自覚がない点ではマスコミやジャーナリストの方が始末が悪いとも思う。
つまり、
ダワーの名著「敗北を抱きしめて」の優れた点である、
全方位の検証こそが、
事故後3年が過ぎた現在において著者のような実力のある者が為すべきことだろう。


この点で、
本書後半の識者との対談録は、
新たな見識や観点との出会いを多く含有しながら、
著者は持論の傍証にとどめているのも残念至極。

月並みな御上批判にはこれだけの舌鋒鋭く元気のよい著者なら、
その一部でも、
福島県(さすがに県民とは云わないが)や脱原発論者に「転向」した菅元総理に直撃させるくらいのことはして欲しかった。
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原発敗戦 危機のリーダーシップとは (文春新書)

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