解説や鑑賞にも笑いを仕込んだか〜油断ならない全訳出本
殺伐とした戦国の世に生まれたが、
江戸初期の平和を享受し数え89歳の長命を得た安楽庵策伝 (1554-1642)の大作。
当時口承されていた笑話の集成である(一部に策伝の創作もある由)。
京都所司代板倉重宗への献上本に基づく写本が完全版だが、
この「全訳出」は抄出した「版本」の方。


私は小さい頃から笑芸が好きで、
漫才・喜劇・バラエティ、
いずれにも熱心だった。
近頃それに飽いたのは、
人気芸人の毒々しい笑いに嫌気を覚えたせいである。


卑俗と下品とは別物だ。
どんなに卑俗なギャグも、
芸として練れていればよい。
現代のギャグは、
知的な笑いも多いし、
手は込んでいるし、
哄笑を誘う力は強力かもしれない。
しかししばしば、
笑いとともに嫌な気持ちが残る。
誰かが笑うことで、
他の誰かが傷ついているように思う。
そしてそのとき限りで、
記憶に残らない。
笑いと差別とは紙一重だ。
刹那的で、
残酷な笑い。
誰かを傷つける笑い。
それは少なくとも、
上質な笑いではない。


本書を読んでいてそう思う。
本書は元々、
高位の人への献上本だ。
嘲弄の笑いも沢山あるけれど、
笑われるのは常に無名の人である。
中心になるのは行為よりも言葉の可笑しさ。
大きな笑いではなく、
読み解いてくすっと笑う笑い。
そして誰も傷つかない。
差別がより公然と行われた時代に、
これは上質な笑いと言ってよい。
一方、
差別が許されない現代は、
鬱屈した差別感情の捌け口に笑いを使っていないか。


訳者は作品を長年研究してきた人らしい。
詳細を極めた考証の成果が認められる。
但し「語注」「鑑賞」はツッコミどころ満載であった。
自明のことを無闇に詳しく説明する一方で肝心な説明がなかったり、
堂々巡りをしてみたり、
持論を無理矢理展開してみたり。
解釈に疑問を覚える話もある。
中風と痛風との混同(p.267)。
訳者が世間知らずなのか、
それとも、
みな承知の上でのギャグなのか?

長い時間をかけ、
ようやく読了。
楽しい読書だった。
醒睡笑 全訳注 (講談社学術文庫)

その他の感想

たっちゃん
この金額ならば、、。
最高とは言いがたいのですが・・・
納得できる部分が多く、読む価値あり!
使いやすいですね。
使えるけど、ヌードばかり。。。
6両用も有れば良いな
釣りキチ
リニューアルで得た物と失った物
例年これを使ってます。
タイトルに煽られないで!
安定の資生堂
安定して面白い。1巻と違い、アニメやギャルゲーなどのオタクネタが中心なので、日常漫画というより、萌え漫画臭くなってしまったかな。
着心地抜群
操作が簡単
ややハミデンヌ(笑)
ボックスのサイズ選びにご注意
まあまあいいです
これぞ「ルールズ」!
効果はありました。
サイズはちょうど良く、着心地がとってもいい感じです
重宝してます。!
大人向けの寓話として面白い。
今回も通常版。しかしコメンテンタリーはありますよ。
待ちに待った「普通の」Bluetoothキーボード
安いのに多機能
なかなか行動へ移すことが出来ない方へ
加圧式はやめた方が良いです
「好きなこと」を「仕事」にしよう 166
音は良いのですが・・・
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