アンダースロー論 (光文社新書) の感想
参照データ
タイトル | アンダースロー論 (光文社新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 渡辺 俊介 |
販売元 | 光文社 |
JANコード | 9784334033712 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » スポーツ・アウトドア » スポーツ |
購入者の感想
あとがきにアンダースロー投手のことが『絶滅危惧種』と記されているが、著者のような「アンダースローの美しい投球フォーム」から「遅い球」を投げ込んで勝負する投手の登場は、前者が元阪急の大エース山田久志(特に晩年)以降、後者がこれも元阪急(オリックス)のエース星野伸之以降途絶えていた『絶滅種』が、ある日突然復活した感じがしてプロ野球ファンである私(中年)は非常に嬉しかった。
そして、私にとって山田と星野は、ヒットを打たれたとか抑えたとか勝ち負けではなく、その投球をみるだけで満足できる投手だったのだが、現在のプロ野球の投手でそう思える数少ない選手の一人が渡辺俊介だ。
本書は、技術論的なことにもページが割かれているが、いわゆる野球の技術書ではない。著者自身の半生、そして試行錯誤を繰り返しながらも一歩一歩野球選手としての階段を登っていく道のりが主な内容になっている半自叙伝である。
しかし、それがそのまま題名の「アンダースロー論」として読むことができるのは、絶滅危惧種のアンダースロー投手が語った貴重な作品ということだけではなく、著者のアンダースローに対する誇りとこだわり、現役バリバリの投手が語っていることの重み、そして人柄によるところが大きいのだろうと思う。
勝負にこだわるあまりなのだろうが、安易に自分のチームの投手を変則的なフォームに変えさせているとしか思えない一部の高校野球指導者達にも読んで欲しい気がする一冊だ。
そして、私にとって山田と星野は、ヒットを打たれたとか抑えたとか勝ち負けではなく、その投球をみるだけで満足できる投手だったのだが、現在のプロ野球の投手でそう思える数少ない選手の一人が渡辺俊介だ。
本書は、技術論的なことにもページが割かれているが、いわゆる野球の技術書ではない。著者自身の半生、そして試行錯誤を繰り返しながらも一歩一歩野球選手としての階段を登っていく道のりが主な内容になっている半自叙伝である。
しかし、それがそのまま題名の「アンダースロー論」として読むことができるのは、絶滅危惧種のアンダースロー投手が語った貴重な作品ということだけではなく、著者のアンダースローに対する誇りとこだわり、現役バリバリの投手が語っていることの重み、そして人柄によるところが大きいのだろうと思う。
勝負にこだわるあまりなのだろうが、安易に自分のチームの投手を変則的なフォームに変えさせているとしか思えない一部の高校野球指導者達にも読んで欲しい気がする一冊だ。