我妻さんは俺のヨメ（３） の感想

マガジンSPECIALから週刊少年マガジンへ昇格したハートフルギャグラブコメ。
マガスペ期の最終回（第十一回）と、週刊少年マガジンとして、心機一転の連載となった内容（第一回〜第五回）を含めて全６話を収録。

週刊少年マガジンへの連載分を除けば、マガジンSPECIAL時代のラストとなった冒頭・マガスペ編第十一回はギャグ色を極力減らしてシリアスパートを前面に押し出した。
週刊少年マガジンから当該作を識った読者とすれば、冒頭のシリアスパートはおそらく予想外の展開に戸惑ったところも多かったのではないだろうか。
マガジンSPECIAL時代からの人物設定の復習という意味で捉えてみれば、主人公・青島等、メインヒロイン・我妻亜衣とそれぞれの人間性が表れていて、
ギャグパートが主体となる週刊少年マガジン連載における軽薄さを抑える効果があったと言えるだろう。

本誌でも感心できたのは、当該の週刊少年マガジン読者に対して、第１集・第２集の単行本閲覧を強要しないというところにある。
移籍作品は大概、直近のエピソードについて、過去の章を参照して欲しいとされるものが多いのだが、この作品はそれが前面に出ず、
きちんと第一から人物舞台解説がされているというところにある。