ものづくり経営学―製造業を超える生産思想 (光文社新書) の感想

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参照データ

タイトルものづくり経営学―製造業を超える生産思想 (光文社新書)
発売日販売日未定
製作者藤本 隆宏
販売元光文社
JANコード9784334033934
カテゴリ » ジャンル別 » ビジネス・経済 » 経営学・キャリア・MBA

購入者の感想

★〜2013/7/26追記〜
 もう「モジュール型/インテグラル型」というたわごとは、やめにしないか?
この理論では日本の機能性化学品が強い理由を説明出来ない。組立産業しか説明出来ない。
 たまたま、組立産業において職人芸を必要とされる分野が「すり合わせ」だっただけである。組立産業以外では、職人芸は必ずしも「すり合わせ」では無い。
 正解は「職人芸型」「標準化型」だろう。
日本企業は「標準化」という武器の使い方が下手なのだ。

さらに言うと、標準化は技術的な問題を長期間にわたり解決する。(職人芸は一時的)
残るのは、経営戦略やマーケティング等、ビジネスの問題である。
「日本企業はビジネスが苦手」を、「アーキテクチャ論」等というご立派な名前でクドクド説明しているだけである。
組立産業の方々は、彼らの知る世界が全てだと思っているから困る。(追記は以上)

 著者らの主張には納得できなかった。この本でたくさんの学者の先生方の意見を読むことが出来、勉強にはなった。読んで良かった。しかし、意見は意見でしなかない。事実かどうかはまた別の話。私の意見としては、著者らの唱えるアーキテクチャ理論は日本製造業の凋落に対する分析として、本質をついていないと考える。

 「モジュール型・インテグラル型」という区分けは納得できるし、分析としてアリかとは思う。しかし、本書に述べられている「機能性化学品業界では工程アーキテクチャがすり合わせ型だから日本企業が強い」という主張を読んで、強い違和感を持った。化学品についていえば、単工程でも調整や装置選定が難しければ先発の日本企業が強い。わざわざ「すり合わせ」という言葉を使って我田引水の議論をするのは、学者として「人と違うことを言いたい」というプライドがあるからなのだろう。

 そう考えると、著者らの主張するアーキテクチャ論全体も、もっと単純化出来ると思った。つまり「技術的に作り難いモノ」は、まだまだ先発日本企業が強いが、「作りやすくなってきたモノ」は国際競争の波にもまれ、「日本企業だけが勝てる確率」は減る。

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