アベノミクスを越えて の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトルアベノミクスを越えて
発売日販売日未定
製作者苫米地 英人
販売元サイゾー
JANコード9784904209523
カテゴリ » ジャンル別 » ビジネス・経済 » 経済学・経済事情

購入者の感想

本書は、苫米地さんがアベノミクス批判本の類に没しないことを念頭に、徹底的にその正体を解明したアベノミクス研究の必読書である。総じて言うならば、アベノミクスとはそのスローガンの示す方向性は正しく聞こえがいいが、第一の矢である金融緩和は、苫米地さんのご指摘により何と日銀の準備預金制度下での各市銀の日銀での口座預金というマネタリーベースが増えただけで、マスゴミが短絡的に流布しているように今市中に金が十分流通しているわけではなく、あくまで日本の企業及び雇用の99.7%をなす中小企業は信用保証協会による保証なしに銀行に借金できず、マネーストックは増えていないデフレ状態であり、自民党による土建国家として土木建築へのばらまきは、全体に景気効果が波及し得ないことが理解できる。ここには、中小零細への銀行の貸し渋りや大企業の設備投資の停滞と内部留保の蓄積、貨幣量の増大と貨幣流通の高回転率(景気)の混同、経理部に過ぎない財務省による財務と財政の混同、GDPは単に生産量の総計ではなく、一国内での生産された付加価値の総計であること、マネーストックとマネタリーベースの混同などの経済学の概念上の誤認が社会的に深刻であることが苫米地さんにより丁寧に解説されている。結局、インフレ設定しても、国民のマネーストックの増大に逆行した政策を連発しているので、消費税増税、法人税減税、雇用流動化などでデフレ状態を深刻化しているのである。これが、まさにアベコベなのであり、さらにTPPで、外資に日本の市場と産業を売り渡すことは日本人のマネーストックを増大させ、消費行為を大規模に誘発し、真の景気回復を図る正道から逸脱していることが納得できる。さらに、トヨタに代表される資産額の最高記録更新なる神話も実は輸出や内需ともに減退傾向の国内生産や販売によらず、円安期の海外のドル建てによる生産と販売と金融によるものである。つまり、第一の矢である金融緩和は全くの失敗である。苫米地さんは、国民のマネーストックを実質的に増大させるための所得税免税や政府紙幣の発行と増刷及びATMを造幣局化することなどを提言されている。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

アベノミクスを越えて

アマゾンで購入する
サイゾーから発売された苫米地 英人のアベノミクスを越えて(JAN:9784904209523)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.