美術館の舞台裏: 魅せる展覧会を作るには (ちくま新書) の感想
参照データ
タイトル | 美術館の舞台裏: 魅せる展覧会を作るには (ちくま新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 高橋 明也 |
販売元 | 筑摩書房 |
JANコード | 9784480068613 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » アート・建築・デザイン » 美術館・博物館 |
購入者の感想
「戦後の海外美術展来場者数ランキングを見ると、上位三展とも新聞社主催の展覧会です。
1位『ツタンカーメン』展…約293万人
2位『ミロのヴィーナス』展…約172万人
3位『バーンズ・コレクション』展…約107万人」
と本書中にあるが、この本が発行された2015年当時の総来場者数ランキング2位は2012年に上野の森美術館で開催された『ツタンカーメン展』であるし、この原稿が2012年以前に執筆されたものであったとしても、1974年開催の『モナ・リザ』展…151万人は『バーンズ・コレクション』展よりも動員者数が多い。少なくとも3位に『バーンズ・コレクション』展が入っているのはおかしいと思うのだが、『モナ・リザ』展の主催は文化庁、東京国立博物館、国立西洋美術館であり、新聞社は含まれていない。(ちなみに本来2位の『ツタンカーメン』展も新聞社は主催に入っているが他の企業との合同である)
まさか長らく美術館業務に携わってきた作者が『モナ・リザ』展の動員数を知らないことはないであろうと考えると、「海外美術展来場者数ランキングにおいて新聞社主催のものが上位3位を独占している」という展開のために意図的に情報を操作したのか?と疑わざるを得ない。
作者の中で「海外美術展の定義」「来場者数のカウント方法」に条件があり『モナ・リザ』展がランキングには該当しないと判断したのであったのならばそのことを明記しなければ誤解が生じるだろう。
1位『ツタンカーメン』展…約293万人
2位『ミロのヴィーナス』展…約172万人
3位『バーンズ・コレクション』展…約107万人」
と本書中にあるが、この本が発行された2015年当時の総来場者数ランキング2位は2012年に上野の森美術館で開催された『ツタンカーメン展』であるし、この原稿が2012年以前に執筆されたものであったとしても、1974年開催の『モナ・リザ』展…151万人は『バーンズ・コレクション』展よりも動員者数が多い。少なくとも3位に『バーンズ・コレクション』展が入っているのはおかしいと思うのだが、『モナ・リザ』展の主催は文化庁、東京国立博物館、国立西洋美術館であり、新聞社は含まれていない。(ちなみに本来2位の『ツタンカーメン』展も新聞社は主催に入っているが他の企業との合同である)
まさか長らく美術館業務に携わってきた作者が『モナ・リザ』展の動員数を知らないことはないであろうと考えると、「海外美術展来場者数ランキングにおいて新聞社主催のものが上位3位を独占している」という展開のために意図的に情報を操作したのか?と疑わざるを得ない。
作者の中で「海外美術展の定義」「来場者数のカウント方法」に条件があり『モナ・リザ』展がランキングには該当しないと判断したのであったのならばそのことを明記しなければ誤解が生じるだろう。