昆虫は美味い! (新潮新書) の感想

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タイトル昆虫は美味い! (新潮新書)
発売日販売日未定
製作者内山 昭一
販売元新潮社
JANコード9784106107986
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 生物・バイオテクノロジー » 動物学

購入者の感想

                             
 米原万里が生きていたらこの本を読んで大喜びしたにちがいない。
エッセー集『旅行者の朝食』(2002年刊)の中で食糧危機についてこう書いて
いる。「食糧危機は杞憂である。何故なら人間の食域はいくらでも拡大するから。
私たちが牛や豚を口に運ぶようになったのはごく最近、明治以降のこと。だから
増え続けるゴキブリやカラスやドブネズミ、これらを美味しく食べられるように
なれば、食糧危機なんてなくなる。遺伝子組み換え食品よりもずっと安全だし。」
さすがに米原万里である。先見の明に感心する。

 あれから15年。もう昆虫食はあたりまえの世の中になってきた。
FOA(国連食糧農業機関)は2013年のレポートでこれからは蛋白資源を家畜から
昆虫に切り替えていくと宣言。投資雑誌日経ヴェリタスでさえ2015.5.24号で
昆虫食ビジネスの将来性に言及しているくらい。
この本は、(昆虫を食べるのはもう常識という前提で)昆虫料理のレシピ本と
いったおもむきがある。つまり、昆虫のどの種類がおいしいのか、どのフェーズ
(卵、幼虫、さなぎ、成虫)のどの部位がおいしいのか、調理はどうするか、
実際の食レポとともに教えてくれる。著者の昆虫愛(正確には昆虫食愛)が熱く
伝わってくる。26種の昆虫の食レポはとっても文学的で、例えば、清少納言風に
表現すれば「春は桜毛虫。やうやう黒くなりゆく腹ぎは少し明かりて紫だちたる
腰の細くたなびきたる。揚ぐればほのかにさくらの香りなどしていとをかし」と
いった雰囲気。どうやらゲジゲジは馥郁とした桜あじで最高に美味らしい。

 ふんふんそんなものかと読んでいた私は途中で「クリムシご飯」の写真を見て
鳥肌がたった。ぞっとした。これはいけません。私の許容範囲越え。白米の上に
黒い目(口吻)のついたクリムシの幼虫が一面にまぶしてある。気持ち悪い。
2~3日夢をみた。私は進取的な新しもの好きを気取っているが、実は気の小さな

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