約束の海 の感想

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参照データ

タイトル約束の海
発売日販売日未定
製作者山崎 豊子
販売元新潮社
JANコード9784103228233
カテゴリ文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » や・ら・わ行の著者

購入者の感想

山崎豊子さんの最後の小説。
3部作の予定がこの第1部で、著者が亡くなり未完。

第1作の舞台は今の海上自衛隊。
東京湾で遊漁船との衝突事故を起こした潜水艦「なだしお」事件がベース。
主人公は潜水艦「くにしお」の乗組員で、
事故前の潜水艦での生活の様子、そして事故。
マスコミによる自衛隊バッシング、海難審判、
遺族への対応などが描かれています。

山崎さんが書きたかったのは、このあとのお話だそうで。
第1部の主人公の父親が、太平洋戦争で
「日本人捕虜第1号」となった方をモデルとして
戦争と平和について、これから筆をふるう・・・

本当に残念でなりません。

潜水艦内での訓練と生活について、
そして、なかなか表には出てこない自衛隊について
多くの協力者が取材してきた内容を元に
書かれた小説でした。

改めてご冥福をお祈りいたします。

モデルとなったのはこの方
http://tamutamu2011.kuronowish.com/sakamaki.htm

 山崎豊子さんの遺作となりました。第1部を完読して、その後の物語がないことが残念でした。大作の予感がする遺作でした。
 海上自衛隊の潜水艦乗員の海難事故を頂点に動き出したばかりの物語が、時代を遡って昭和20年の真珠湾攻撃。日本軍としては初めての捕虜となる潜水艇乗員の物語に繋がっていく展開。かつての「二つの祖国」と重ね合わせられるような、奇抜な展開の物語。
 全作を完読できない残念さとともに、今更ながらに山崎豊子さんの取材力と想像力に敬服の作品です。あらためて、山崎豊子さんに哀悼の意を表します。

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