かくて行動経済学は生まれり の感想
参照データ
タイトル | かくて行動経済学は生まれり |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | マイケル ルイス |
販売元 | 文藝春秋 |
JANコード | 9784163906836 |
カテゴリ | ジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会心理学 |
購入者の感想
10年以上前、或る大学の特別講義にて、某國中央銀行管理職は少し誇らし気に「経済は実験が出来ないので、動的計画法による100本以上の連立差分方程式でシミュレーションをしています」と謂いました(此の講義の収穫は就職活動の候補先を早々に抹消出来た事というのはさておき)。一方、地道な実験を重んじる心理学。分析の対象が似通っていながら、アプローチの全く異なる2つの学問に交差点を見出だしたのが行動経済学なのかもしれません。
アカデミックを極力抑えて、登場人物たちの内面に重きが置かれているのが『マネーボール』の著者ならではないかと。著者自身、ソロモン・ブラザーズ(現シティバンク)の債券トレーダーとしでは無く、同行退職後のノンフィクション作家としての名声の方が遥かに高いのは数奇なように映ります。サイロの臨界に活路を見出だしたという点に於いて、著者と本作の2人の主人公、ダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーは共通項が有ると見受けられます。
アカデミックを極力抑えて、登場人物たちの内面に重きが置かれているのが『マネーボール』の著者ならではないかと。著者自身、ソロモン・ブラザーズ(現シティバンク)の債券トレーダーとしでは無く、同行退職後のノンフィクション作家としての名声の方が遥かに高いのは数奇なように映ります。サイロの臨界に活路を見出だしたという点に於いて、著者と本作の2人の主人公、ダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーは共通項が有ると見受けられます。