ケルト 再生の思想――ハロウィンからの生命循環: ハロウィンからの生命循環 (ちくま新書) の感想

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タイトルケルト 再生の思想――ハロウィンからの生命循環: ハロウィンからの生命循環 (ちくま新書)
発売日販売日未定
製作者鶴岡 真弓
販売元筑摩書房
JANコード9784480069986
カテゴリ »  » ジャンル別 » 人文・思想

購入者の感想

「血肉となる書物」に出会った気分だ。
奥深く幅広い知見、品性ある美しい文体と構成、その情報量に、ただただ圧倒され、
知を貪るように繰り返し読んでいる。新書のスケールを超えているように感じる。
自分の持つ世界史などの断片的な知識(情報)と知識(情報)がつながり、線となり、
「理解」できた実感にハッとする。そのような読書体験ができる書物のようにも思う。

プロローグとエピローグを読み、13頁の「ケルトの4つの季節祭」の図を知るだけでも、
ヨーロッパ各地の文化芸術の話題、季節の祭礼や風習について
その根源的な自然観・思想的背景を含めて理解が深まるように思う。

特に第1章の「「サウィン」と「ハロウィン」冬の祭日」が素晴らしい。
ハロウィンの背景を知ることを通じて、農耕牧畜民による
北ヨーロッパの厳冬を生き抜くための「知恵」としての季節祭の背景にある
「生命の循環=生と死と再生」の思想や「死(闇)から始まる」自然観に触れることができる。

ハロウィンの起源である「サウィン」は、日本の大晦日とお盆のようなものであること、
旧い時から新しい時へ、「光の半年」から「闇の半年」へ反転する節目であること、
生と死という二項対立ではない「再生」を含めた循環する死生観・自然観など、
次から次へと繰り出される事例から理解を深めることができる。

-----<闇の半年>----------(収穫物を備蓄して越冬して命をつなげる)
【冬】ハロウィン/サウィン 10月31日/11月1日)
 (冬至)
【春】インボルク 2月1日
 (春分)
-----<光の半年>----------(収穫物を育てる)
【夏】ベルティネ 5月1日 
 (夏至)
【秋】ルーナサ(ラマス) 8月1日 
 (秋分)
-----(また闇の半年へ)----------

本書は鶴岡真弓氏が今までの著書で繰り返し示してきた、

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