証言集 関東大震災の直後 朝鮮人と日本人 (ちくま文庫) の感想

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参照データ

タイトル証言集 関東大震災の直後 朝鮮人と日本人 (ちくま文庫)
発売日2018-08-08
販売元筑摩書房
JANコード9784480435361
カテゴリ歴史・地理 » 日本史 » 一般 » 日本史一般

購入者の感想

『証言集 関東大震災の直後 朝鮮人と日本人』(西崎雅夫編、ちくま文庫)を読んで、辛く暗い気持ちになりました。

1923(大正12)年9月1日に発生した関東大震災の直後から、日本人による朝鮮人の虐殺行為が頻発しました。被害は中国人や、朝鮮人と疑われた日本人にも及びました。「朝鮮人が井戸に毒を入れた」、「放火した」などの流言蜚語の拡大に積極的な役割を果たしたのは内務省であり、虐殺を行ったのは軍隊、警察、自警団、そして一般の人々でした。

本書には、その生々しい証言――子供の作文、文化人らの証言、朝鮮人の証言、市井の人々の証言、公的資料に残された記録――が幅広く収録されています。

子供の作文から――。「道のわきに2人ころされていた。こわいものみたさにそばによって見た。すると頭ははれて血みどろになってシャツは血でそまっていた。皆んなは竹の棒で頭をつついて『にくらしいやつだ、こいつがゆうべあばれたやつだ』とさもにくにくしげにつばきをかけていってしまった」。

「私は聞のする方へ行って見ると、男の人が大ぜいで、棒を持って朝鮮人をぶち殺していました」。

文化人らの証言から――。「後ろをふりむくと、子供を背に負った(日本人の)婦人達が2、3人、その死体に唾を吐きかけながら、何というひどい鮮人めだと叫びあっているのを耳にした。・・・路傍に撲殺されたままでころがっている屍骸を1つ目撃した」。

「私も見たのだが、近くのどぶ川にうつぶせに浮んでいたのは、町の住民に殺された朝鮮人の死体であった」。

「朝鮮人を1人つかまえたといって音楽学校のそばにあった交番のあたりで、男たちは、手に手に棒切れをつかんで、その朝鮮の男を叩き殺したのです」。

「『昨夜もこの河岸で10人ほどの朝鮮人をしばって並べて置いて槌でなぐり殺したんですよ』『その屍体は?』『川の中や、焼けている中へ捨てました』」。

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